「食費の節約」がストレスや健康リスクに!節約の目標金額について
「節約」で、真っ先に頭に浮かぶのが「食費」と「光熱費」ですが、ストレスがたまったり、健康を害してしまっては本末転倒です。
ストレスが溜まったり、健康リスクを起こす前に、家計に無理のない範囲で、食費の目標を決めておいたほうが良いかもしれません。
物価の上昇は一時的なものではありませんから、10年、20年先を考えたときに、収入アップが見込めなければ、極端な節約をいつまでも続けるのは無茶な話です。
もっとも大きなリスクは、高いと感じる食品は買わない、残った食材を使いきる、などにこだわり過ぎて、栄養バランスが偏ること。さらに、消費期限切れなど、安全性の問題も。
子どものいる家庭で、「今日は肉が高いので買うのをやめた」などのコメントを聞くと、”子どもの健康は大丈夫?”と心配になってしまいます。
家計のやり繰りのために始めたはずの「食費の節約」が、いつの間にか”生きがい” ”やりがい”になってしまわないためにも、食費の金額に一定の目標を決めておいたほうがいいでしょう。
エンゲル係数から見る「食費」の目安
エンゲル係数は、家計の消費支出にしめる食費の比率(%)のことで、収入が増えるほど、エンゲル係数は低くなる傾向にあります。
生活を維持するために、商品やサービスを購入すると同時に支出したもので、食費、住居費、光熱費、被服費、交通費、通信費、保険・医療費などがこれにあたります。直接税や社会保険料は、消費支出ではなく、非消費支出になります。
総務省の2021年統計データによれば、総世帯の食費の平均金額は 62,531円/1ヶ月で、エンゲル係数は 26.6%。ちなみに、直近の2022年6月のエンゲル係数は26.8%で上昇傾向。
すべての世帯で共通のエンゲル係数の目安は 25%ですから、食費が家計を圧迫していると感じる人が多いのも納得です。
実際に、「食費」にどれくらいの金額を使っているのか、2021年度の統計データは以下のようになっています。
単身者世帯:平均3.84万円/月
二人世帯 :平均6.63万円/月
三人世帯 :平均7.76万円/月
単身者世帯では、エンゲル係数が低くなる傾向にありますが、外食が多い方は、エンゲル係数が一気にハネ上がります。
二人以上の世帯で、消費支出が30万円でエンゲル係数が25%なら、目安の「食費」は7.5万円ということになります。
「消費支出」を項目別に集計しましょう
財布の中身が減ってきたら、お金を補充する。そんな方も多いと思いますが、一度、消費支出を項目別に集計してみましょう。
総務省 統計局ホームページに掲載されている家計調査 収支項目分類例(平成22年1月改定)(エクセル版)では、消費支出の項目はつぎにようになっています。
住居,光熱・水道,家具・家事用品,被服及び履物,保健医療, 交通・通信,教育,教養娯楽,その他の消費支出
「食費」の集計と「エンゲル係数」の算出が目的ですから、細かく集計するのが面倒なら、「食費」以外の項目は大きくまとめてもかまいません。
収入が給与や年金だけなら、季節要因や臨時出費を除けば、毎月の消費支出にそれほど大きな変化はないはずです。
この集計を、数ヶ月間あるいは隔月でも続ければ、お金の使い方の傾向が見えてきます。
普段の「食費」を把握したうえで、一般的な消費金額とエンゲル係数を参考にして、目安となる目標金額を設定するとよいでしょう。
レストランや料理店などでの外食は「食費」に含まれるので、節約の対象にされがちです。しかし、「教養娯楽」とおなじように、豊かなライフスタイルや心身のリフレッシュには欠かせない費用です。
「外食」でストレスを解消する
作り置きを解凍したり、冷蔵庫の余りもので料理など、節約を兼ねた簡単レシピが毎日続くとやがて飽きてきます。
限られた食材と変わらない調味料での味付けでは、料理のバリエーションにも限界がありますから、レシピを考えるのも大変になるだけでなく、知らずのうちにストレスが溜まることに。
家族から料理の不満がでたときに、つい切れそうになってしまうのは、そんなときでしょうか。
「外食」は、日ごろ溜まりつづけたストレスを解消してくれます。高級レストランや本格的な日本料理店でなくても、ファミレスや回転ずしでもOK。自宅と違う空間での食事、たくさんのメニューから選ぶ喜びは、即効性のあるストレス解消法です。
外食での満足感は、かなり長いこと記憶に残りますし、その嬉しさを他人と共有したい気持ちはSNSの投稿からも伝わってきます。
外食は、食費の節約ではまず一番のターゲットにされますが、月一回であったとしても、外食が心身をリフレッシュさせストレス解消になることは確かです。
食材の「宅配サービス」で栄養バランスを摂る
いつも同じスーパーなどで買物をしていると、食材がおのずと偏り、料理もマンネリ化してきます。
食材の「宅配サービス」を利用すれば、新鮮で普段あまり使うことがない食材などを、レシピ付きで購入することができますから、美味しい料理を楽しく作ることができます。
人気の宅配サービスの一つが、オイシックス・ラ・大地株式会社『らでぃっしゅぼーや』です。
『らでぃっしゅぼーや』の取扱商品は、国で制定された基準よりも厳しい、 独自の商品取扱基準「RADIX」をクリアしたもののみを扱っています。
野菜不足解消はもちろん、スーパーなどではなかなか見かけない野菜の出会いもあり、 自宅に居ながら、毎週”旬”を感じることができるのが好評です。
まとめ
「節約」がブームになりそうな勢いですが、健康面や心身のストレスなどを考えると、「食費」の節約には注意が必要です。
食費を抑えるために、食べたい食品を買い控えたり、安価な食材にこだわることにより、栄養バランスが偏ってしまっては本末転倒。
標準的な「食費」や「エンゲル係数」を参考にして、自身の目標金額を設定すれば、無理のない食生活を楽しむことができるはずです。
「食欲」は、睡眠欲及び性欲と並ぶ人間の三大欲求の一つ。「外食」や「宅配サービス」なども、心身のリフレッシュになりますから、節約が”生きがい”になるようなライフスタイルだけは避けるべきでしょう。
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