結婚式は人生の新たなステージへの第一歩と思っていたけど、今ではその意義も薄れてきているようです。
挙式をしないカップルが、3割とも4割以上とも言われています。いつから、こんな状況になってしまったのはわかりませんが、新郎新婦の心境の変化がなんとなくわかるような気もします。
結婚式って、形式になってしまったんですよね。昔は、実態が伴っていました。
結婚式は人生の一大転機はずだけど・・・
それまで自分が育ってきた家の色を捨てて、男性の家の色に染まる決意をしたのが、白無垢の花嫁衣装のいわれ。
個人と個人の関係より、家と家との繋がりに重きが置かれていましたから、旧家の結婚式では三日三晩の宴会が続くなんてこともあり、私も出席した経験があります。
写真だけ見せられて、二人の初めての出会いが披露宴なんて時代もあったようですから、まさに披露宴は人生の転機であり一大イベントであったことは確か。
しかし今では、いつ結婚したの?なんてことも不思議ではなくなりました。昭和の時代だったら、周りが知らないうちに結婚していたなんてことは考えられませんでした。
成人式のほうが大事?
成人式は、その年まで生きていればかならずやってくる通過点で、人生でたった一度の機会。前もってしっかり準備をしている若者が多いようです。
結婚式も成人式とおなじように人生の一大イベントのはずですが、披露宴をせずに入籍手続きだけで終わらせるカップルが増えているのには、それなりの理由があるはずです。
負担が大きくなりすぎた結婚式
かつては、芸能人の結婚式と間違えるほどの結婚式も少なくありませんでした。
派手な演出での新郎新婦の登場、何回ものお色直し、プロ芸人のショー、あとから考えるとちょっと恥ずかしくなることも・・・。
でも友人の結婚式が派手で豪華だと、つい自分の結婚式も同等かそれ以上で式を挙げたい。見栄でしょうか。
結婚式の費用はいくら?
結婚式の平均費用は、200~300万円前後といわれます。ある都内の式場で試算してみると、都心部・60人規模で高ランクの場合、次のような見積りに。
〇披露宴 200万円
〇引き出物 20万円
〇招待状 5万円
〇貸衣装 50万円
〇写真など 30万円
○ヘアメイク 10万円
その他 10万円
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合計 325万円
平均値は、一般的な金額より高くなりがちです。理由は、上位少数の金額がケタ違いのことが多いから。
結婚式の費用は、値段があってないようなもの。業者にとっては1回限りのビジネスチャンスですから、新郎新婦の深層心理を巧みについて、見積金額を上げようとします。
案内には200万円前後~となっていても、最終的には積みあがってしまう結果になるようです。
挙式以外にも費用が・・・
結婚式ではご祝儀が入ってきますが、費用をカバーできるのは50~60%程度でしょうか。
となれば、披露宴までの出費は150万円前後。それに、新居の準備や新婚旅行などを合算すると、さらに数百万円。
貸衣装だけですむ成人式とは比較になりません。
結婚式の費用は年収に匹敵!
平成29年度の民間給与実態統計調査によれば、30代前半の男性の平均年収は407万円、手取り額は約330万円。
新郎新婦で折半したとしても、半年分の給料に匹敵する金額はかなりの負担。
それなら、結婚式をやめてもっと有意義に使いたという気持ちが、わかる気もしますが。
形式になってしまった結婚式
純白のウェディングドレスを着てバージンロードを歩き、神父様の前で誓いをたてる。そこから新しい二人の生活を始めるカップルもいると思いますが、いまでは少数派でしょう。
同棲中だったり妊娠中だったり、実生活が先行していると、いまさら結婚式を挙げなくてもという気持ちになるのも理解できます。
戸籍さえ入れてしまえば、法的には立派な夫婦ですから。でも、ちょっと寂しい。
お母さんの結婚式はどうだった?と聞かれたら・・・
親に経験が無ければ、家庭内で子供に伝えたり教えることはできません。子供が適齢期になったら、親にかならず聞くでしょう。特に女の子なら。
”お母さんの結婚式、どうだった?”と聞かれて、なんて答えますか? 私には返す言葉を見つけることが出来ません。
こういう時にしっかり答えてあげられるのが、家庭教育だと思います。
経済的に無理ならそれなりに説明できますが、”やるのが面倒だったし、もったいなかった”なんて説明はできません。
最近では、結婚式離れの傾向を立て直すために良心的な見積もりを出してくれる式場も多くなってきました。
Choole(チュール)のように、結婚式に必要な商品やサービスを、個別に見積もることができるサイトもありますから、あきらめないで調べてみてください。
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