延命治療は受ける受けない?人工透析も含まれる?

エンディングノート
広告について

当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

人工透析を断った44歳の女性が、先日亡くなりました。一度は人工透析による治療を断りましたが、再開したいとの希望が病院側に伝わらなかったようです。

延命治療をするかしないか、終末期の治療を受けている本人とっては重要な決断です。決断しないまま植物状態になり、家族がその決断を迫られることが多いと思います。

経済的な負担もありますが、少しでも長く生きていてほしいという家族への思い。なかには年金受給のためという動機の方もいるようですが、これは論外。

人工透析の場合、このような終末期の延命治療とは状況がかなり違います。

『リビングウィル』延命治療する?しない?

延命治療といってもいろいろな方法がありますますが、実際には回復や治癒が目的ではありません。

この延命治療について、元気なうちに受けるか受けないか決めておくことを「リビングウィル」といいます。

リビングウィルとは?

リビングウィルとは、万一の場合に備え治療方針についてあらかじめ自分の希望を記しておくための書類のこと。

植物状態になってからの治療をどうするか、医師から聞かれ家族が決めることが多いのが現実。

エンディングノートにも、「延命治療」の項目があります。簡単なチェック項目になっているものがほとんどですが、延命治療のことを理解していなければ、そう簡単に決められるものではありません。

人工透析(腎臓透析)も延命治療のひとつ! もし「延命治療をしない」にチェックを入れていたら? もちろん、透析治療中であれば、いつでも本人が訂正できますが・・・。今回のようなケースがあると、考えさせられてしまいます。

延命治療とは?

延命治療とは、回復の見込みがなく死を迎えることが確実な終末期の患者に対し、生命を維持するためだけにおこなう治療のこと。

寝たきりあるいは植物状態になり、意識が無く外部からの問いかけなどに対して反応がない状態の患者に、人工呼吸器や胃ろう造設などによって、生命を維持することを言います。

経口摂取することができなくなれば、”胃ろうをするかしないか”ついて、医師から患者の家族に対して決断が求められます。家族からすれば、できるだけ長く生きていて欲しいと願うのが本音ですが。

医師からすれば、回復見込みのない生命を維持するためだけの治療は無意味。家族への説明にも、医師の本音が透けて見えます。

カラダのあちこちをチューブでつながれて、生かされているだけの状態になった親の姿をみると、もしかしたら痛いんじゃないか、痒いところがあるんじゃないか、なんてことを考えるときがあります。

植物状態になったら延命はしたくない

植物状態とは、外部からの呼びかけや刺激などに対して反応しなくなる脳死の状態のことを言います。まれに植物状態から回復したという奇跡がニュースになることがありますが、これは例外。

高齢で末期医療を受けている状態であれば、回復はまず考えられないでしょう。であれば、延命治療を受けたいとは思いません。

もしかしたら、脳死と言われても”痛み”や”痒み”を感じているかもしれない、なんてことを考えたらちょっとツライ。特に、痒み。アレルギーなので。

人工透析はなぜ延命治療?

人工透析を断った44歳の女性の場合、年齢から考えても末期治療とは言えないと思います。しかし、この若さにもかかわらず「意思確認書」に署名があるとして、治療を中止してしまう病院の考えかたに疑問を感じます。

元気になれば気持ちが前向きになり、小さな子供がいれば頑張らなければと考えなおすことは当然考えられます。

延命治療とは、基本的に終末期の医療のこと。事故による植物状態であればともかく、人工透析の場合、治療が終われば日常生活に戻れますから、一般的な”延命治療”と同じ基準で考えるのには違和感を感じます。

コメント