【2026年度】都立霊園の「樹木葬・樹林葬」・人気だけど不満も・・・

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2026年度の都立霊園での樹木葬の募集は、前年度と同じく「多磨霊園」と「雑司ヶ谷霊園」の2か所でおこなわれ、募集スケジュールはつぎのようになっています。

<令和8年度 都立霊園募集スケジュール>
申込書配布 令和8年6月12日(金曜日)から7月3日(金曜日)まで
申込期間 同上
抽選日 令和8年8月14日(金曜日)
使用許可 令和8年12月交付予定

2020年度までは、樹木葬の募集をおこなっていたのは「都立・小平霊園」1か所だけでしたが、2021年度から多磨霊園でも樹林型合葬埋蔵施設の募集が開始。2024年度からは小平霊園での募集はあません。

「雑司ヶ谷霊園」での樹木葬(樹林墓地)の募集は、前年度に続き2年目ですが、地下鉄有楽町線・東池袋駅徒歩8分、池袋駅東口からでも徒歩20分の距離にあり、立地条件の良さからかなり注目されています。募集数も、「多磨霊園」の募集数が2,430体であるのに対し、「雑司ヶ谷霊園」の募集数は400体(2026年度と同じ)とかなり少ないため高倍率が予想されます。

樹木葬の募集にはいくつかの申込区分がありますが、2025年度の受付状況をみると、「粉状遺骨」での納骨は一般的な「遺骨」とくらべ倍率がかなり低いのが特徴です。「粉状遺骨」とは、火葬された遺骨を粉状にしたものこと。やはり、心情的なものがあるようです。

都立霊園の樹木葬は、料金が安いこと、宗旨に関係がない、などが人気の理由ですが、一方で、樹木葬ならではの不満を感じている方もいらっしゃるようです。本人の希望だけでなく、ご家族や親族とのコンセンサスをとっておくことも後々のトラブルを避けるために必要かもしれません。

樹木葬については、東京都立小平霊園(※)の例を参考に確認していきます。※なお、小平霊園では、現在樹木葬の募集はおこなっておりません。
<都立霊園の抽選のフロー>
都立霊園の抽選は、8月上旬に「受付番号が通知」され、中旬ごろに「抽選」がおこなわれます。9月初めに、「抽選結果(当選・補欠・落選)」が全員に発送され、9月中旬以降の指定日に、「必要な審査書類一式を提出」します。形式審査と実質審査によって決定し、11月ごろに、「納入通知書が発送」されます。「使用許可証が交付」されるのは、12月ごろになります。

都立霊園・樹木葬は人気だけど、後悔している人も・・・

東京では、2012年に、小平霊園が公営霊園としてはじめて樹木葬の募集をおこないました。

東京都立霊園では、2020年度までに樹林葬あるいは樹木葬を受付ているのは小平霊園だけでしたが、2021年度に、多磨霊園でも樹林型合葬埋蔵施設の募集が開始されました。

年1回の抽選の公募倍率は、樹林葬が10倍を超えていた時期もありましたが、近年は3倍前後でかなり落ち着いてきました。一方、合葬埋蔵施設が7倍前後の高い倍率で推移しています。

なお小平霊園では、2023年度から樹木型合葬埋蔵施設(樹木墓地)の募集はありません。多磨霊園では、樹林型合葬埋蔵施設(樹林墓地)の募集数が年々少しづつ増えています。

樹林型合葬埋蔵施設の使用料は年々上昇していますが、一般埋蔵施設で発生する年間管理料の負担がありませんので、応募倍率を考えなければあわてて申し込みをする必要はないでしょう。

【2026年度】都立霊園樹木葬・樹林葬募集状況

<多磨霊園>

  • 樹林型合葬埋蔵施設(樹林墓地2号基) 2,430体(前年度2,382体)

<雑司ケ谷霊園>

  • 樹林型合葬埋蔵施設 400体(前年度400体)

【使用料】※樹木葬は、年間管理料が不要です。

霊園名 種別 使用料 前年度使用料

※参考

多磨霊園 遺骨1・2体用
遺骨・生前2体用
生前1・2体用
遺骨1体あたり
95,000円
81,000円
粉状遺骨1体あたり
31,000円
27,000円
雑司ヶ谷霊園 遺骨1体あたり
112,000円
106,000円
粉状遺骨1体あたり
37,000円
35,000円
《参考:2025年度の公募倍率》
2025年度の公募倍率は、一般埋蔵施設・芝生埋蔵施設・立体埋蔵施設 2.9倍、合葬埋蔵施設 6.8倍、樹林型合葬埋蔵施設 3.1倍です。

応募倍率が低い納骨区分「粉状遺骨」

都立霊園の樹林型合葬埋蔵施設では、火葬後の遺骨をそのまま納骨する「遺骨」と、粉末状に粉砕してから納骨する「粉状遺骨」の2通りがあります。

「粉状遺骨」の使用料は「遺骨」の3分の1ほどの金額ですが、2025年度の応募倍率は「遺骨」とくらべてかなり低いようです。

【2025年度】樹林型合葬埋蔵施設の応募倍率

霊園名 種別 組明 種別 募集数(体) 受付数(体) 倍率
多磨霊園 遺骨申込区分 JU01 遺骨(1体) 68 254 3.7
JU02 遺骨(2体) 82 308 3.8
JU03 粉状遺骨(1体) 62 108 1.7
JU04 粉状遺骨(2体) 88 154 1.8
遺骨・生前申込区分 JU05 遺骨(2体) 300 916 3.1
JU06 粉状遺骨(2体) 190 250 1.3
生前申込区分 JU07 遺骨(1体) 188 704 3.7
JU08 遺骨(2体) 732 2,752 3.8
JU09 粉状遺骨(1体) 152 249 1.6
JU10 粉状遺骨(2体) 520 846 1.6
霊園名 種別 組明 種別 募集数(体) 受付数(体) 倍率
雑司ケ谷霊園 遺骨申込区分 JU11 遺骨(1体) 8 63 7.9
JU12 遺骨(2体) 12 104 8.7
JU13 粉状遺骨(1体) 12 25 2.1
JU14 粉状遺骨(2体) 18 40 2.2
遺骨・生前申込区分 JU15 遺骨(2体) 40 290 7.3
JU16 粉状遺骨(2体) 40 62 1.6
生前申込区分 JU17 遺骨(1体) 20 202 10.1
JU18 遺骨(2体) 80 780 9.8
JU19 粉状遺骨(1体) 36 93 2.6
JU20 粉状遺骨(2体) 134 348 2.6

多磨霊園、雑司ヶ谷霊園ともに、「遺骨」が「粉状遺骨」とくらべ2~4倍程度の倍率差があります。海洋散骨では粉状遺骨が必須ですが、樹木葬を希望する方は遺骨をそのままの状態で自然に還したいという方が多いようです。

ちなみに、通常の場合、遺骨を粉状にする料金は5万円ぐらいです。

都立霊園の樹木葬の応募方法とその後の流れ

具体的な募集要項は、6月ごろにアップされる「申込みのしおり」をご確認ください。令和8年度申込みのしおりは、6月12日(金)から掲載される予定です。

<申込方法>

〇専用申込書を郵送する
または
〇インターネットで申込む

<公開抽選>

・公開抽選会をおこない、結果が順次サイトに掲載されます。

<資格審査>

・必要書類をもとに、書類審査がおこなわれます。

<支払い>

・使用料と管理用を支払います。
※樹木葬の場合、管理料はありません。

<許可証の交付>

・入金確認後、使用許可証が交付されます。

 

一般埋蔵施設・合葬埋蔵施設(樹木・樹林含む)ともに、毎年、資格要件に合致しないために、失格になる方がいるようです。
居住要件は、遺骨の方ではなく、申込みする人及び合葬埋蔵施設において、埋蔵を予定する存命者に対して必要な資格になります。

東京都立多磨霊園

多磨霊園

西武新宿線・JR中央線「武蔵境」駅で乗換え・西武多摩川線「多磨」駅下車、徒歩7分。または、京王線「多磨霊園」駅からバス。
住所:〒189-0012 東京都府中市多磨町4丁目628番地
問合先:042-365-2079 多摩霊園管理事務所

多磨霊園は、”多摩”とよく間違われますが、正しくは”多磨”。一方、鉄道の路線「西武多摩川線」は”多摩”なので、多摩川と同じ。ちょっと紛らわしいですね。

面積は、都立霊園では最大の128万㎢(約39万坪)。ゴルフ場が2つできそうな面積です。

雑司ヶ谷霊園

地下鉄有楽町線東池袋駅下車徒歩7分
地下鉄副都心線雑司が谷駅下車徒歩8分
JR池袋駅東口下車徒歩20分
JR大塚駅前から都電で「都電雑司ヶ谷」下車徒歩2分
住所:〒171-0022 豊島区南池袋4-25-1
問合先:03-3971-6868 雑司ケ谷霊園管理事務所
アクセスの良さは言うまでもありませんが、10ヘクタールもの広大な墓地には多くの文化人が眠っており、散策する人も少なくありません。

【参考】東京都立小平霊園の樹木葬 ※2023年度以降、同霊園では樹木葬の募集はありません

小平霊園

西武新宿線・小平駅下車 北口から 徒歩5分
住所:〒189-0012 東村山市萩山町1-16-1
問合先:042-341-0050 小平霊園管理事務所

徒歩5分と書きましたが、小平駅の北口からすぐです。数件並んだ石屋さんの前を過ぎれば入口。

園内は、公園のような雰囲気でとても気持ちがいい霊園です。もう少し広ければゴルフ場ができるぐらいの広さがあります。

霊園の北側には、新青梅街道という大きな通りが走っていて、地元の人は公園内の道を生活用道路のように使っています。

樹林型と樹木型の違い

一般的に「樹木葬」と呼びますが、小平霊園の場合、正式には「樹林型合葬埋蔵施設」「樹木型合葬埋蔵施設」といいます。

それぞれの特徴は、次のとおりです。

樹林型合葬埋蔵施設

<特徴>

  • 直接、土に触れるかたちで共同埋蔵されます。
  • 遺骨での申込みだけでなく生前申込もできます。
  • 後継者がいなくても申込できます。
  • 「遺骨」「粉状遺骨」のどちらかになります。
    ※2体用の場合、同じ方法での埋蔵になります。
  • 墓誌の設置はありません。

<埋蔵方法>

樹林の下に設置されたカロートと呼ばれる共同埋蔵施設に、共同埋蔵されます。

遺骨は、納骨袋に入れられた形で、直接土に触れるかたちでの埋蔵です。

小平霊園・樹木葬・カロート
カロート [出典]都立霊園申込のしおり

<納骨の方法>

管理事務所での手続き終了後、職員の手によって埋蔵されますが、次のように決められています。

  • 埋蔵場所は指定できません。
  • 遺族が立ち会うことはできません。
  • 骨壺は返却されません。
  • 使用許可日から3年以内に納骨する必要があります。
    ※生前申込はのぞきます。

<参拝方法>

  • 焼香や献花は、墓地正面の参拝広場にある献花台でおこないます。
  • 毎年5月4日(みどりの日)に献花式がおこなわれます。

樹木型合葬埋蔵施設

小平霊園樹木型埋蔵施設
小平霊園・樹木型合葬埋蔵施設 [出典]都立霊園申込のしおり

<特徴>

  • 直接土に触れるかたちで遺骨を1体づつ埋蔵します。
  • 埋蔵場所の指定はできません。
  • 遺骨申込区分のみ生前申込はできません
  • 後継者がいなくても申込できます。
  • 2体用の申込は「夫婦」「親子」「兄弟姉妹」にかぎります。
  • 墓誌の設置はありません。

<埋蔵方法>

樹木の周辺に、遺骨を納骨袋に入れた状態で、直接土に触れるかたちで1体づつ埋蔵します。

小平霊園樹木型埋蔵施設・埋葬場所
埋蔵場所の例 [出典]都立霊園申込のしおり

<納骨の方法>

管理事務所での手続き終了後、職員の手によって埋蔵されますが、次のように決められています。

  • 埋蔵場所は指定できません。
  • 遺族が立ち会うことはできません。
  • 骨壺は返却されません。
  • 粉状遺骨の場合でも料金は変わりません。
  • 使用許可日から3年以内に納骨する必要があります。

<参拝方法>

  • 焼香や献花は、墓地正面の参拝広場にある献花台でおこないます。
  • 毎年5月4日(みどりの日)に献花式がおこなわれます。

都立霊園での樹木葬の留意点

  • 埋蔵した遺骨は返してもらえない
  • 樹木型に生前申込ができない
  • 申込者は都内に3年以上継続して居住していること
  • 2体用の場合、夫婦、親子、または兄弟姉妹であること
    ※「生前申込」と「遺骨申込」で違いますので、詳細は「申込のしおり」をご確認ください。

埋蔵した遺骨は返してもらえない

小平霊園

一般的な墓地では、永代供養の個別墓であれば、合祀墓へ移される前であれば、改葬することができます。

個別墓というのは、一人ひとりのお墓です。永代供養の場合、10年、20年、30年など一定期間が経過すると、合祀墓へ遺骨が移されます。

合祀墓へ遺骨が移されてしまうと、遺骨を取り出すことができなくなります。

小平霊園の樹木型合葬埋蔵施設では、納骨後は遺骨を返してもらえませんので、ご家族やお身内の方と慎重に検討したうえで決定されることをおすすめします。

後継者がいる場合には、家族でよく相談しないともめる原因になることがあります。

樹木型合葬埋蔵施設に生前申込はできない

小平霊園の樹木型合葬埋蔵施設は、現在、存命中の人は申込みできません。

将来、夫婦で入りたいという方もいるようですが、この場合、樹林型合葬埋蔵施設を申し込むことになります。

申込者は都内に3年以上継続して居住していること

小平霊園の樹林型あるいは樹木型施設への申込者は、都内に3年以上居住していることが条件になります。

【参考】小平霊園・樹木葬を購入した方の感想

小平霊園

実際に購入した50代女性の感想をまとめました。

ご主人がいますが、子供はいらっしゃいません。両親の墓地がありましたが、遠方のため権利放棄。

その後、実家と妹と一緒に入ることができる寺院墓地の家族墓を検討したが、金銭的に余裕がなく断念。

<樹木葬を購入しようと思ったきっかけ>

当時、小平霊園が樹林墓地の募集が始まり、大盛況というニュースを聞いて、2回目に応募。

静かな広い空間が気に入り、購入を決意。

<小平霊園の樹林墓地の費用>

1体134,000円×2=268,000円
※管理手数料無し

樹林墓地を購入して悪かった点

  • 埋葬場所を選べないので夫婦別々のカロートに入れられる可能性がある
  • 墓碑銘がないのでどこへ向かって拝んだらいいかわからない
  • 都立の樹林墓地ではペットと合葬してもらえない
  • 家族単位の樹木葬にしたかった

妹さんからは、”墓碑のないなんて寂しい” と言われたそうです。

このようなお気持ちの方には、樹木葬よりも、一般の「永代供養墓」のほうがおすすめです。

永代供養については、こちらの記事を参考にしてください。

まとめ

都立霊園での樹林型合葬埋蔵施設の募集は、2023年度以降、多磨霊園だけとなっていましたが、2025年度から「雑司ヶ谷霊園」でも募集がはじまりました。ただし、雑司ヶ谷霊園の募集数は少ないので、今後も倍率は高く推移すると思われます。

樹木葬は、一時期とても人気になりましたが、単に価格だけで決めてしまい、あとになって後悔するケースもあるようです。

後継者や近い親戚がいる場合には、供養したいと思う遺族の気持ちも考える必要がありそうです。

実際に購入したあとで、妹さんから”寂しい”と言われることが無いように、家族の理解を得ることも大事だと思います。

一般埋蔵施設の人気が安定しているのは、単に金銭的な負担だけで比較することができない家族の気持ちを反映しているのかもしれません。

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