墓地は相続放棄できない!引き継がなければならない理由・遠隔地なら?

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親の財産を相続するときに、借入金などのマイナス財産が多ければ相続放棄をすることができますが、墓地はどうなるのでしょう。

墓地は相続放棄できない!引き継がなければならない理由・遠隔地なら?

金融機関で仕事をしていたときの相続相談でも、墓地が話題になったことはありません。しかし、墓地が遠隔地にあったり、菩提寺との関係、墓地の管理費、法事のお布施など、継続的な費用負担を重荷に感じる人も少なくないようです。

結論から言えば、お墓は「遺産」には含まれないため、相続財産にはなりませんが、民法上、祭祀財産(さいしざいさん)として、祭祀承継者(さいししょうけいしゃ)が引き継ぐことが決められています。

親と同居していたり、実家近くに住んでいれば、法事などでお寺へ伺うことも多くなるので、お墓をだれが管理していくのかも自然と決まります。

しかし、墓地が遠隔地だったり、コロナなどでお寺との関係が疎遠になっていると、”誰かもっと近くにいないかしら・・・”との気持ちが湧いたとしても無理ありません。

相続財産にならない「祭祀財産」とは

祭祀財産とは、お墓(墓地・墓石)や仏壇、神棚、位牌などのことで、家系図なども含まれます。

民法897条2項では、祭祀財産の種類として、系譜(家系図など)、祭具(仏像や位牌など)、墳墓(墓石、墓碑など)の3種類が挙げられています。

なにが祭祀財産に含まれるかは、宗教や宗派によっても違ってきますが、祭祀承継者は、権利を放棄したり、辞退したりすることはできないとされています。

そのために、相続放棄したとしても、祭祀財産だけは遺族に継承されていくことになります。

祭祀財産を承継したからといって、祭祀をおこなう義務はなく、祭祀財産を処分することもできますが、祭祀承継者みずからが処分するというのは心情的にも考えにくいですね。

祭祀承継者はどのようにして決める

相続人が複数いたとしても、祭祀承継者は、民法によって原則1人とされています。

祭祀承継者は、つぎの3段階で決められます。

  1. 遺言などにより、故人から指名される
  2. 一族や地域の慣習によって決められる
  3. 家庭裁判所の審判により決定する

祭祀承継者は、相続人以外の人でもなることができ、複数の祭祀承継者を指定することもできますが、法要や法事のときに意見がまとまらなくなる心配があります。

墓地が遠隔地だったらどうする

祭祀継承者が墓地や霊園の近くに住んでいれば、祭祀継承者を決めるのにそれほど問題はないでしょう。

しかし、墓地や霊園が遠隔地だと、祭祀継承者になったときに、お墓の管理ができなくなる心配があります。

遠縁の墓地が関西にあり、私は祭祀継承者ではありませんが、慣行(?)で菩提寺との関係をつないでいました。年に1度ぐらいは墓参りにいきたいところですが、法事・法要もせずにそのまま放置。よくバチが当たらなかったもんだと思います。

長い間どうすべきか悩んでいましたが、数年前に、思い切って関西の墓地を「墓じまい」をして、東京の菩提寺へ改葬しました。以下の記事を参考にしてください。

改葬でも「墓じまい」の手続きは同じなので参考に・・・
ご先祖を敬う気持ちはあっても、墓参りに行けるのは、お盆のときの年2回がやっとということがあります。 年1回も行けない、そんなケースも少なくありません。それでも墓の維持費はかかります。 その結果、最終的な選択肢が「墓じまい」。 祖父...

「墓じまい」は親族からの不満も

最近は、樹木葬や樹林葬、共同墓地、散骨など、後継者に負担をかけない埋葬が人気です。昭和世代なら、菩提寺に先祖から続いたお墓がある方が多いのではないでしょうか。

「〇〇家之墓」「〇〇家」など、「南無阿弥陀仏」や仏教用語を彫ったものもありますが、いわゆる「家墓」です。

分家、あるいは結婚して名字が変わったら、実家のお墓に入ることができないと思っている方も多いようですが、基本的にお墓に誰が入ってもかまいません。

私がおこなった「墓じまい」「改葬」によって、名字が違う遠縁の遺骨が東京の墓地に収められることになりました。ご住職の了承を得ているのは、もちろんです。



東京都立霊園納骨・戒名はこちら

「墓地」の簡略化について思うこと

最近は、樹木葬や樹林葬、共同墓地、散骨など、後継者に負担をかけない埋葬が人気です。

祭祀継承者がいないケースもありますが、故人の生前からの希望であることも。家(あるいは個人)としてのお墓がありませんから、事情を知らない遺族や親族はとまどうこともあるようです。

先祖代々続いてきた”弔いの場”は、これから先の子孫にとっても心のよりどころにもなるでしょう。

菩提寺での法事や法要は、家族や親族にとっての一大行事であり、ルーツを再確認する絶好の機会です。寺での法事・法要のときに、数十年振りに会えたり、子どもや孫が増えていたり。

法事や法要のときに、お墓に手を合わせご住職の法話を聞くことで、心が洗われる気持ちになるのは、そこに祈りの場があるからだと感じます。

まとめ

祭祀承継者になると、墓地の管理費などの経済的負担が大きいのでは?と不安になるかもしれません。

しかし、墓地の管理費は、通常1万円前後/年間ですから、先祖代々の血が受け継がれて今の自分があり、さらに子孫へ引き継がれていくことを考えれば、けっして高い費用ではありません。

祭祀承継者の場合、墓石はすでにあることが多いと思いますが、新たに建てたとしても軽自動車1台分ぐらいでしょうか。

いずれにしても、近くに菩提寺(お墓)があれば、心配ごとやお祝いごとなど、ふと思いついたときに立ち寄って手を合わせることができるので、気持ちがとても落ち着きます。

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