『投資信託』毎月の分配金がうれしいけど・・元本が減る?

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バブルやリーマンショックを経験してきた投資家で、当時、いい思いをした人はほとんどいないんじゃないでしょうか。

投資の選択肢が少なかったこともありますが、大多数は株式で運用していました。

堅いと思われた銘柄も、下がり出すと止まらず、ナンピン買いも限界に。

信用取引だと、実質的な投資単位がさらに大きくなりますから、出した損失をカバーすることはさらに不可能になります。

当時から塩漬けになっている現物株は、現在も放置したまま。

株式での運用は、いつの時代も、情報を集めて、値動きをこまめにチェックする必要があるので、神経を使いますが、今さらデイトレのようなことをやろうとは思いません。

しかし、年金収入がどんどん目減りしていく経済環境では、積極的な投資とまではいかなくても、なんらかの金融資産で運用することは避けることができません。

そんななか、投資信託は、購入したあと、それほど市況を気にする必要がないので、中長期的な運用先としてはおすすめです。

ただし、元本が減る可能性があるリスク商品だということを、実例を挙げて紹介します。

『投資信託』確定した分配金が元本割れの原因に!

いくつかの投資信託を持っていますが、すべての商品の運用がプラスというわけではありません。

ファンドの運用先には、株式や債券などが組込まれていますから、相場が下降トレンドであれば、投資信託もやはり下がることになります。

ただし、運用するのはプロですから、個人が株式などに投資するよりも堅実といえるでしょう。

最低でも年率2%程度では運用したいところですが、投資信託では、元本の現在価値と分配金と合算した金額がマイナスになることもあります。

投資信託の運用でマイナスになった事例を、参考のために紹介します。

投資信託の運用益がマイナスになったケース

ここに紹介するのは、投資信託Aで、おもに米国の不動産リートに分散投資しているファンドです。

一時期、大変注目された投資信託ですが、私が購入したときは多少ピークを過ぎていました。

4年目の評価額と分配金の合計額が、購入時の費用を下回っていることがわかります。

【購入時】
元本単価:4,455円
数量:1,092,831口
購入費用:500,000円
※手数料・消費税含む

【1年目】
(元本単価    3,555円)
評価額        388,501円
分配金(年間)   98,352円
分配金(累計)   98,352円 
ーーーーーーーーーーーーーー
合計       486,853円

【2年目】
(元本単価     3,112円)
評価額      340,089円
分配金(年間)    65,568円
分配金(累計)     163,920円
ーーーーーーーーーーーーーー
合計       504,009円

【3年目】
(元本単価     2,619円)
評価額      286,212円
分配金(年間)    32,784円
分配金(累計)     196,704円
ーーーーーーーーーーーーーー
合計       482,916円

【4年目】※現在
(元本単価      2,469円)
評価額       269,819円
分配金(年間)     32,784円
分配金(累計)   229,488円
ーーーーーーーーーーーーーー
合計        499,307円

<評価額の計算>
評価額=「元本単価」÷10,000 ×「数量(口数)」
【4年目】
269,891=2,469 ÷ 10,000 × 1,092,831 

受けとった『分配金』は元本から取り崩し?

投資信託には、運用した利益を再投資するタイプと、毎月・半年・年ごとに受け取るタイプがあります。

人気があるのは、毎月受け取るタイプで、約定された金額を毎月受け取ることができますから、年金の不足分を補うことができます。

じつは、このタイプの投資信託は、運用益が出ない時には元本を取り崩して約定した「分配金」を支払います。

つまり、受け取った分配金だけ元本が減ることになるわけです。

運用できる元本が減れば、運用した利益も減るので、分配金も少しづつ減少していきます。

「分配金なし」は複利運用の効果もあるが・・・

投資信託には、「分配金あり」と「分配金なし」の2つのタイプがあり、分配金なしのタイプは、途中で分配金を受け取ることができませんが、複利で運用できるメリットがあります。

しかし、途中で解約あるいは売却したときに、基準価格が購入時の価格を下回っていれば、運用益が得られないことになります。

また、年金の不足額を補填することでは、毎月、分配金を受け取るタイプのほうが目的にかなっていると言えます。

どちらのタイプを選択するかは、投資家の目的と好みによるでしょう。

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「手数料」について

投資信託は、「購入時手数料」と年間の「信託報酬」などの費用がかかります。

「購入時手数料」は、投資信託を購入するときに直接支払いますが、「信託報酬」は、信託財産から、間接的に支払います

他にも、「監査報酬」や「売買委託手数料」がありますが、いずれの手数料も取り扱う証券会社や投資信託によって違いますから、購入前に確認しておくことが大事です。

「ノーロード」と呼ばれる、購入時に手数料がかからない投資信託や、「信託報酬」が低い商品を選ぶのも賢い選び方といえるでしょう。

「購入時手数料」は、1回限りの負担ですが、「信託報酬」は、保有期間中、ずっと日割り計算で発生します。

投資信託は、中長期で保有するのが一般的ですから、私の場合、「購入時手数料」より「信託報酬」をチェックすることが多いです。

『投資信託』一度に全額投資はダメ!

投資リスクを分散するために、いくつかの金融商品に投資する方法があります。

投資信託は、「中リスク・中リターン」の商品といえますが、手元の資金全額を使って一時に購入してしまうのは危険です。

運用益がマイナスになることも考えて、値下がりしたときに備え、数回”ナンピン買い”するだけの余裕資金を残しておくことをおすすめします。

単価が下がったときに追加購入することで、全体の単価を下げることができます。時間差をつけて購入するのも、リスク分散の一つです。

まとめ

投資信託は、株式と比べれば、比較的リスクが低い金融商品ですが、退職金などの一時金を全額つぎ込んでしまうような投資は避けるべきです。

年率2%で運用することは、それほど簡単ではありません。

相場の乱高下に一喜一憂するのも、投資家の楽しみの一つですが、きわめてハイリスク!

資金に余裕を残しながら、長期計画で投資するのが老後の運用方法としてはふさわしいように思います。

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