転職する人が増えているが、リスクになるかチャンスになるかは難しいところ。
大手人材サービス会社が、中途採用した企業におこなったアンケート調査では、定着率が低いと答えた企業が37%もあったとのこと。
でも、逆の見方をすれば、3分の2が定着しているとも言えますが・・・。
なかには、転職した直後に退職してしまうケースもあるようですが、どのような判断基準で入社を決断したのか知りたいところ。
入社直後に退職するケースは、中途採用に限らず、ある程度の人数を採用している企業であれば、少なからず発生します。
”辛抱強さが無い”とか”仕事に対する考えが甘い”とか、とかく転職者が非難されることが多いですが、本当にそうでしょうか。
簡単なペーパーテストと型通りの面接だけで、求職者がその企業の実態を的確に把握できるはずはありません。
まして、企業側の募集要項には都合の悪いことはいっさい書いてありませんから、求職者からすれば、バラ色の将来を描いてしまうわけです。
転職の動機はさまざまですが、本音は「給料」「職場での人間関係」が多いと言われます。どんな動機であるにせよ、心機一転、新天地を求めて転職するわけですから、バラ色の未来を描くなというほうが無理。
羊の皮を被っているのは、もしかしたら企業のほう?
転職で失敗しないための「お試し転職」とは!副業から?
そんなミスマッチを避けるために、最近、増えているのが、「お試し転職」だそうです。
日経新聞によれば、他社のインターンシップ(職業体験)や副業を通して転職する人が増えているとのこと。
正社員で働いていると、”お試し”なんて、いつ出来るの?と思うかもしれませんが、副業解禁ですから不可能じゃないわけです。
もっとも、給料・待遇ともに恵まれていれば、転職なんて考えないでしょうし、副業しようという気持ちも時間的余裕も無いかもしれませんが・・・。
日経新聞の記事では、広告会社から、企業の管理部門の支援サービスの会社へ転職した30歳の女性のケースを紹介。
転職先の企業との関わりは、今年2019年2月から。広告会社で認められていた副業として、受注管理などの仕事を始めたのがキッカケだったそうです。
もしかして、「ビザスク」? あるいは、アウトソーシングのスタッフサービス?
副業として、1週間に15時間ほど仕事をしたそうですから、平日だけなら1日3時間の計算。広告会社の終業後の副業としたら、結構ハードかも。
もっとも、広告会社の処遇が良ければ、副業する気も起きなかったと思いますが、まして転職しようとまでは・・・。
転職を決断した理由は、転職先の会社へ足を運んだり、仕事の打ち合わせをするなかで、「仕事の軸足を置いても大丈夫」と判断したからだそうです。
最終的な決断をするまでに、慎重に見極めようとした姿勢がよくわかります。非常に冷静ですね。
でも、彼女ぐらい密度の濃い接触がなければ、企業の内側は知ることができません。
転職は、表面的な情報だけを頼りに応募しなければならないわけですから、企業側のリスクより、企業よりも求職者にとってリスク大であることは確かです。
「お試し転職」は、だれでもがチャンスがあるわけではありませんが、多少時間と気持ちに余裕があれば、是非、機会を逃がさずトライしてみてはいかがでしょう。
営業職だと、取引先から声をかけられた、なんていうことも少なくありません。これも、見方を変えれば、「お試し転職」の変形ともいえるでしょう。
どんな会社、どんな業種・職種があるのか、日ごろからウォッチしておくことをおススメします。
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