パソナ「エルダーシャイン」制度 定年退職者の募集とは?

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NHKニュース2019.2.7のワンカットですが、人材派遣大手のパソナが、2月6日に開催した他の企業での定年退職した人を募集したときの説明会のスナップです。

手元のパンプレットには、「エルダーシャイン」の文字があります。”輝き”と”社員”を掛け合わせたのでしょう。

人手不足などの実質的な背景があるようですが、第二、もしかしたら第三の職場での”生きがい”を探している人には朗報です。

しかし、パソナの派遣先企業で働くわけですから、その企業の実情と考え方を理解していなければ、”こんなはずじゃなかった”ということにもなりかねません。

派遣先のニーズが変化してきたと思われますが、契約は1年更新。甘い考え方では、数年後に再び仕事を探さなければならないでしょう。

仕事の内容などが気になりましたので、調べてみました。

パソナグループのシニア人材募集

パソナグループが、シニア人材を雇用すると発表したのは1月22日で、募集パンフレットのタイトルは次のようになっています。

”人生に定年無し!生涯現役を目指すシニアを80名採用”

パソナグループ エルダーシャイン募集

1月22日にニュースリリースしたときの募集ポイントは、次のとおりです。

  • 契約社員として80人を雇用する
  • 主に定年退職後の60代
  • 就業は4月からで、体力面を考慮して短時間や週数日の勤務も可能

説明会参加者の様子

この80人の募集に対し、集まったのはなんと200人だったそうです。パソナの募集を知らなかった方も多いでしょうから、もし様々なメディアで取り上げられていたらもっと倍率が高くなっていたかもしれません。

参加者のなかには75歳になる方もいらっしゃいましたが、NHKのインタビューに対し”75歳ですよ。ベリーアクティブ!”、と答えています。

65歳で定年退職をむかえる参加者の男性も、”一休みしようと思ったけど、社会のために自分が生きているという実感が持てないとさびしい”、とコメント。


説明会の壇上で挨拶したパソナグループの南部靖之代表は、その後のインタビューの中で、”やつ仕事はいっぱいある。若い人たちとうまくやってもらえれば・・・”と、答えています。

長年、管理職として若い部下に指示命令を出し、立派な背もたれの椅子に座っていた人達には、これが一番難しいことかもしれません。

若い人たちに命令指示され、多分叱られることもあるでしょう。そんなときに、グっとこらえることができなければ、再雇用あるいは第二の会社勤めはうまくいかないと思います。

仕事の内容と雇用形態など

〇地域活性化のイベント企画・施設運営
〇経営企画・営業 など

<雇用形態> 契約社員

〇個別の事情に応じ勤務時間を選べる
〇保健師などが健康のサポートする制度あり

自分の立場を自覚して働かないと失敗する

地域活性化のイベント企画・施設運営、経営企画・営業などとなっていますが、1年ごとの契約社員ですから管理職ではありません。

数十年間積み上げてきた経験を現場で生かしてもらうのが目的でしょうけれど、あくまで労働力不足の解消が根底にあることだけは自覚しておうたほうがいいでしょう。

”経営企画”にどの程度参画できるのかわかりませんが、大手広告代理店のようなプロジェクトチームとは違うと思います。

自分より年齢が低い管理職の下で仕事をする場合、”忍耐力”が一番の重要なポイントになるでしょう。数か月ごとに転職、なんて方をたくさん見てきましたから・・・。

パソナの名前に惹かれて応募??

仕事の内容をよく理解して応募されているなら大丈夫でしょうけど、あくまで派遣社員として働くということです。

パソナの名前に惹かれて応募されたのであれば、多分うまくいかないでしょう。なぜならモチベーションが、長年勤めた前職サラリーマンのときと変わらないからです。

本気で仕事をしよう、仕事をしたいと思ったら、職を探す手段はいくらでもあります。パート・アルバイトなど、フリーペーパーやインターネット、自宅近くの店舗にも張り紙が・・・。

東京都シルバー人材センターでは、就業会員の年齢層で一番多いのが70~74歳で、なんと32.6%も占めているそうです。

働きたい意欲、働かなければ生活ができない、など強いモチベーションがあれば、どんな仕事でも選好みはしないでしょう。

パソナの雇用条件は1年更新ですから、よほどしっかりしたモチベーションを持っていないとふたたび職を探すことに・・・。

 

今後も、大手企業が人材確保や労働力不足を目的として、これまでの雇用条件を大幅に緩和してくるでしょう。

スカイラークホールディングスでも、アルバイト・パートの雇用年齢を75歳まで引き上げました。化粧品大手のポーラや大和証券グループは、年齢制限の上限を撤廃したそうです。

ライフワークのプランニングも大きく変わってきそうです。

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