ヒアルロン酸注射が、シワで悩む女性から注目されています。
ヒアルロン酸は、たった1gで6リットルもの水分を保持することができ、肌の潤いを保つのはもちろん、関節では潤滑成分としてクッションの役割も担っています。
シワを気にしない、という方もいますが、40歳を過ぎて額や目尻のシワが目立ってくると、やはりそのまま放置というわけにはいきません。
さらに深刻なのが、膝の痛み。
変形性膝関節症になると、日常生活にも支障が出てきますから、早めに治療したほうがいいと言われますが、ついケアが遅れがちのようです。
「シワ」と「変形性膝関節症」、どちらも放置していれば症状が悪化していきますから、ヒアルロン酸はとても重要な成分です。
ヒアルロン酸のサプリメントがいろいろ発売されていますから、飲むだけで「シワ」「変形性膝関節症」どちらにも役に立ちそうですが・・・。
「変形性膝関節症」については、以下の記事を参考にしてください。
ヒアルロン酸を飲んでもそのまま「肌」や「膝」の成分にならない
サプリメントなどで、口から摂取したヒアルロン酸が、そのまま”肌の潤い”や”膝の潤滑成分になるわけではありません。
公益社団法人 日本整形外科学会のHPには、ヒアルロン酸を飲んだときの効果についての質問に対して、つぎのように説明しています。
ヒアルロン酸の経口摂取の有効性については、現在のところ相反したデータが出されています。ただ有効と結論づけたデータも自覚的に痛みが良くなったというものであって、例えばX線(レントゲン)検査などで改善したというような科学的データではありません。
そもそも、ヒアルロン酸の分子はとても大きいので、そのまま腸から吸収されるわけではありません。
一度、細かく分解されて吸収され、それぞれの細胞で再合成されるわけです。
皮膚では、真皮層にある線維芽細胞が、三大美容成分と言われる「コラーゲン」「ヒアルロン酸」「エラスチン」に再合成しています。
はっきり言えば、皮膚の潤いを作り出している「ヒアルロン酸」は、線維芽細胞にしかつくることができないのです。
これは、コラーゲンたっぷりのフカヒレをたくさん食べても、そのまま肌のコラーゲンにならないのと同じです。
コラーゲンについては、一部がペプチド(低分子)の形で吸収され、線維芽細胞にはたらくことが分かっています。「フカヒレのコラーゲン」が、そのまま「皮膚のコラーゲン」になるわけではありません。
ヒアルロン酸注射の効果は数ヶ月?
ヒアルロン酸注射の効果の持続期間は、シワへの治療の場合、一般的には6ヶ月程度と言われています。
注入するヒアルロン酸には、さまざまな種類があって、シワの部位や症状によっても使い分けられますが、1ccあたりの金額は3万円程度~10万円を超えるものまであります。
高額なヒアルロン酸では、効果の持続期間が2年間ていどのものもありますが、使用する量によってはかなりの治療費用がかかります。
一般的なヒアルロン酸を使って、6ヶ月程度効果があったとしても、その後継続的な治療が必要になることを考えると、やはりかなりの金額です。
注射によって注入されたヒアルロン酸の効果がどんどん薄れていくのは、ヒアルロン酸が少しづつ皮膚から吸収され、やがて消失してしまうからです。
でもこのことが、逆に、ヒアルロン酸注射が比較的安心して受けることができる治療法の裏付けにもなっています。
他の美容外科手術のように、「後遺症としてシコリが残るかも・・・」なんて心配がないからです。
ヒアルロン酸注射の即効性について
ヒアルロン酸注射の大きなメリットは、なんといってもすぐに効果が出ることでしょう。
施術時間も10分前後ですから、注射の痛みも耐えられないほどではありませんし、一般的な美容外科でおこなわれる手術ほどのダウンタイムもありません。
術後の見た目の違和感もほとんどありませんが、たまにヒアルロン酸を注入しすぎて、いかにも整形しました感が出ることが希にあるようです。
また、治療当日、軽い運動や入浴もシャワー程度なら問題ないとのこと。ヒアルロン酸注射の人気の理由がわかります。
ヒアルロン酸注射のダウンタイム
ヒアルロン酸注射による治療では、針の跡が内出血することがありますが、ケースとしては希で、術後2週間程度で消えるようです。
跡がしばらく残ったとしても、コンシーラーで十分隠すことができますから、日常生活にはまったく支障がないと考えていいでしょう。
また、ヒアルロン酸の注入量がすこし多かったとしても、体内に吸収されていきますから、いずれ自然な状態に戻ります。
ヒアルロン酸注射の費用
ヒアルロン酸注射の費用は、施術する部位とシワの本数や深さなどによってかなり違ってきます。
基本的には、使用するヒアルロン酸のグレードと量で治療費用が決まりますが、個人差がかなりあるため、実際にはカウンセリングを受けてみないと分からないのが実情。
1cc程度で終わる場合もあれば、顔全体では20ccぐらい使うこともあるそうですから、使用量(cc)×10万円前後としてもかなりの金額を覚悟しておいたほうが良さそうです。
もう少し細かく知りたいかたは、以下のサイトを参考にしてください。
まとめ
年齢とともに、若い時には考えたこともなかったさまざまな部位にトラブルが出てきます。
20代からその兆候が出ていたとしても、多分気付かずにそのまま放置されていたはずです。シワも膝の痛みも、早い人は30過ぎからその症状があらわれます。
中高年になってからも、快適なライフスタイルを楽しむためには、若いときから、紫外線対策、バランスの良い食生活、適度な運動など、健康に気をつけることがとても大切だということです。
スキンケアは、いつから始めても早すぎることはありませんし、遅すぎることもありません。
ただ、できるだけそのツケを溜めないほうが良いことは確かなようです。
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