カツオノエボシ(電気クラゲ)に刺されたら?毒性と処置法

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電気クラゲと呼ばれる「カツオノエボシ」が、材木座、由比ガ浜、片瀬海岸など湘南一帯の海岸に打ち上げられ、例年多くの被害が出ています。

刺されたときに電気が流れたような激痛が走るのが特徴ですが、発熱や呼吸困難などで、症状が長引くこともあるようです。

実際にカツオノエボシの被害を受けて投薬治療を受けている男性が、医療相談サイトへ投稿した実際の相談内容がこちらです。

10日前にカツオノエボシ(猛毒クラゲ)に刺されてアナフィラキシーになったのですが、5日前から風邪を引きまして高熱が4日間続いています。
解熱剤を飲んでも39度近くまで熱が上がります。
カツオノエボシの毒が風邪菌と反応しているのか、病院からもらった薬が変に反応しているのか、分かりません。[……]
50代(男性) 2019/07/07
引用:AskDoctors

なかなか症状が良くならないことがわかりますが、2度目に刺されると、アナフィラキシーショックを起こして、死亡することもありますから、注意が必要です。

カツオノエボシは、見た目が烏帽子に似ていて、カツオと同じ時期に黒潮に乗ってやってくることから、三浦半島や伊豆半島でカツオノエボシと呼ばれるようになったとのこと。

6月ごろから、海開きの時期に合わせるように押し寄せてきますが、やっかいなことに海岸に打ち上げられて死んでいるカツオノエボシでも、毒針がある刺胞(しほう)は数週間活きていることがあり、触れただけで刺されることも。

まずはじめに、カツオノエボシの被害を防ぐために知っておくべき注意点はつぎの通りです。

  • 触手に触れない
  • 死んだカツオノエボシに触れない
  • 長袖シャツを着て海水浴をする

触手は1m前後(最長で50m)もありますから、海の中ではもちろんのこと、浜辺に打ち上げられたカツオノエボシを見つけても近寄るのは危険です。

また、カツオノエボシは青透明色ですから、海の中では気づきにくいことも被害が多い理由になっているようです。

運悪く、カツオノエボシに刺されてしまったときの対処法で、注意しなければいけないのはつぎの点。

<やらないようにすること>

  • 刺されたら真水や酢で洗わない
  • 砂でこすらない
  • 刺された部位を温めない

<すぐにやること>

  • 塩水で洗う
  • 素手でさわらないようにして触手を剥がす
  • 氷や冷水で冷やす
  • 病院で治療を受ける

一般的には、クラゲに刺されたら酢で洗うと良いと言われますが、カツオノエボシの場合は逆効果!

カツオノエボシに刺された箇所を「水」や「酢」で洗うと、かえって刺胞(しほう)を刺激して被害をひどくしてしまうとのこと。

このことは、カツオノエボシが、分類上、一般的なクラゲとは違う生物であることとも関係しているようです。

また、刺された部位を温めると、炎症反応が進行し、温熱刺激によっても刺胞が活性化してしまうとのこと。

カツオノエボシ(電気クラゲ)はクラゲじゃない?

カツオノエボシ(いわゆる電気クラゲ)は、厳密にはクラゲとは違う生き物。

カツオノエボシは一匹のクラゲのように見えますが、じつはヒドロ虫の仲間で、多くのヒドロ虫が集まって形成された群体のこと。

カツオノエボシはヒドロ虫綱 Hydrozoaですが、巨大な「エチゼンクラゲ」や「ミズクラゲ」などの一般的にクラゲと呼ばれるものは、生物の分類上、鉢虫綱(はちむしこう)Scyphozoaに分類されます。

<カツオノエボシ>

界 : 動物界 Animalia
門 : 刺胞動物門 Cnidaria
綱 : ヒドロ虫綱 Hydrozoa
目 : クダクラゲ目 Siphonophora
亜目 : 嚢泳亜目 Cystonectae
科 : カツオノエボシ科 Physaliidae
属 : カツオノエボシ属 Physalia
種 : カツオノエボシ P. physalis

いずれにしても、刺胞動物門 Cnidariaですから、毒液を注入する針を持っている生物であることに変わりはありません。

カツオノエボシ(電気クラゲ)の毒・応急処置について

カツオノエボシに刺激を与えると、触手の表面にある「刺胞(しほう)」から毒針が発射され、毒液が注入されます。

カツオノエボシの毒は、活性ペプチド、各種酵素などから成り、皮膚壊死性、心臓毒性があります。神経麻痺を起こす毒「ヒプノトキシン」が含まれていることが知られていますが、多くの毒素はまだ解明されていないようです。

刺胞(しほう)から毒針が発射される仕組みについては、まだ解明されていない点が多いようですが、「水」や「酢」で洗うことも刺激となり、毒針が発射されてしまうようです。

一部のサイトでは、「水」で洗うと毒が拡がってしまうため、と説明しているものもありますが、有毒成分が拡散するわけではなく、刺胞(しほう)を刺激してしまうということのようです。

刺胞は、カツオノエボシが死んでから数週間活きつづけることがありますから、不用意に触らないようにしましょう。カツオノエボシの意思ではなく、刺胞への刺激だけで毒針が発射されます。

カツオノエボシに刺されたら、すぐに海水で洗し、張り付いた触手をタオルなどで剥がします。砂でゴシゴシ擦って取るのもダメ。けっして、素手で触ってはいけません!

カツオノエボシの触手が除去できたら、氷や冷水で冷やし、病院で治療を受けるのがベストチョイスです。

クラゲ刺傷予防クリームについて

クラゲから刺されるのを予防するためのクリームが市販されています。

紫外線対策のためのUVケアクリームを兼ねたものあり、クラゲと紫外線から身を守るW機能が便利です。

◎ジェリーズガード

◎ジェリーズガード&UVケア

顔やボディに塗ることで、クラゲに刺されるのを予防するはたらきがあるとされていますが、一定の効果は期待できるものの、完全に予防できるわけではありません。

また、カツオノエボシはヒドロ虫の仲間であり、通常のクラゲではないこと、水中での動きやが違うこと、触手の刺胞の特性などを考えると、クラゲ予防クリームに頼りすぎるのは危険です。

まとめ

カツオノエボシ(電気クラゲ)は、死んで浜辺に打ち上げられても、毒針を持つ刺胞(しほう)はなんと数週間も活き続けます。うっかり、素手で触るととんでもないことに。

カツオノエボシは、形はクラゲと同じですが、じつはヒドロ虫の仲間で、実は多くのヒドロ虫が集まって形成された群体。

一般的なクラゲでは刺されたときにお酢をかけるのが効果的とされますが、カツオノエボシの場合、お酢をかけるなどの処置はNG!

あらためて、カツオノエボシに刺されないための予防法と刺されてしまったときの対処法を再確認しておきます。

◎カツオノエボシに刺されないために

  • 触手に触れない
  • 死んだカツオノエボシに触れない
  • 長袖シャツを着て海水浴をする

カツオノエボシに刺さされてしまったら

<やらないようにすること>

  • 刺されたら真水や酢で洗わない
  • 砂でこすらない
  • 刺された部位を温めない

<すぐにやること>

  • 塩水で洗う
  • 素手でさわらないようにして触手を剥がす
  • 氷や冷水で冷やす
  • 病院で治療を受ける

クラゲ除けクリームも、あわせて試してみてください。

◎ジェリーズガード

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