「生前整理」はライフステージや生活環境で変わる・捨てない選択肢も・・

整理整頓
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生前整理とは、元気なうちに身の回りの整理をしておくこと。

整理の目的や対象はライフステージによって変わりますが、最終的には、家族に余計な負担をかけないための準備です。

言葉のひびきにはネガティブなイメージもありますが、ライフステージにあわせて余計なモノを処分することで、豊かな暮らしと家族の負担軽減ができると思えば、生前整理はポジティブなものになるはずです。

生前整理を始める時期について、50代、あるいは60代からとの説もありますが、20代、30代から始めている人も少なくありません。

付き合いの多い現役世代では、人間関係を含めモノはどんどん溜まるばかりですから、意識的かつ定期的にモノを処分していかなければ、いつしかゴミの山に埋もれてしまいます。そうならないように、部屋の整理整頓ができているなら、それも生前整理の一環です。

そもそも寿命は自分で決めることができませんから、自分の財産や身の回り品の処分について、あまりガチガチのルールを決めてしまうと、ゆとりのない息苦しい人生になってしまうでしょう。

とはいえ、リタイア後は、中元歳暮などの儀礼的な付き合いや人間関係の整理が必要になりますから、現役時代の整理整頓とは違うレベルの「生前整理」が必要になるのは間違いありません。

結論的なことを言えば、自分のライフステージと生きがいのために欠かせないモノを手元に残しながら、家族が相続や遺品整理で悩むことがないような生前整理を心がけるべきでしょう。少しは、モノに未練や執着があるほうが、豊かな人生になるような気がします。

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後回しになりがちな趣味やスポーツ関連

衣類や書籍は、一定のルールを決めれば、それほど迷わずに処分できるかもしれませんが、長年続けてきた趣味の世界やスポーツ関連となると話は別。

私自身、倉庫やクローゼットには、使わなくなった登山用品やゴルフ道具、釣り竿などがギッシリ。ふたたび使うことはないものの、かなりの金額をかけてきただけでなく、愛着もあり、なかなか処分できずに・・・。

家族からは、倉庫を明け渡すよう最後通告を受けていますが、のらりくらりとかわしている状況。手入れがゆきとどいていても価値が上がることはないですし、攻防戦もそろそろ限界でしょうか。

はっきり言えるのは、私が亡きあとは、換金性があるものを除いて、趣味関連やスポーツ用品はすべて廃棄処分されるだろうということ。その証拠に、”要るものがある?”と聞いても、家族の表情は”否”。

それはそうでしょう。自分のライフスタイルに必要なモノは、すべて持っているわけですから。

山の道具でいえば、私が昔使っていたクライミングギア・エイト環(かん)※は、すでに過去の遺物。懸垂下降では不可欠のギアでしたが、今は使い方が簡単で安定性が高いATCが主流なのだとか。

エイト環とは、懸垂下降のときにクライミングロープを通して使う、8の字形をしている道具のことです。

テントやシュラフ、ランプなどは、災害時に役立ちそうですが、経年劣化を考えると、いざという時に不安も。

貸倉庫を借りることもできますが、管理コストがかさむだけ。いずれにしても、最後はゴミとして処分されることになるでしょう。



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自宅不動産も生前整理の対象に!

親と同居なら別ですが、子供が新居をつくり独立すれば、今の住まいそのものが不要になる可能性もゼロではありません。

世代が違えば、インテリアの好みやライフスタイルも違いますから、趣味のコレクションやスポーツ関連用品どころか、家具や調度品なども処分の対象になる可能性も。

近い将来実家に住む予定が無ければ、土地・建物の管理費用や固定資産税など、管理コストはかなりの負担になります。年間20万円なら、10年で200万円の計算に。

そう考えると、元気なうちに自宅を有効活用(あるいは売却)して、自分や配偶者の将来のために備えることも選択肢の一つです。

まとめ

生前整理は、百人百様。

他人とおなじ基準でなにもかも処分してしまうと、あとで悔やんでも元のようには戻せません。心残りがあって、収納スペースに十分なゆとりがあれば、無理に処分する必要はないかもしれません。

衣類や書籍をレンタル倉庫で保管しているケースが多いですが、リタイア後は、経済的にも大きな負担になるだけでなく、遺品として残せば、家族にとっても悩みのタネになります。

副業の商材を保管するなど、よほどの理由がなければレンタル倉庫の利用は避けるべきでしょう。

いずれにしても、ライフステージや生活環境の変化によって、処分する対象が変わりますから、不動産や人間関係を含め、早めに生前整理の準備しておいたほうがよさそうです。



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