良質な睡眠のためのルーティンには、睡眠前の飲食の時間、入浴ルール、スマホやパソコンの使用を控えるなどがありますが、実際にやってみると守るのが以外と難しいことに気づかされます。
でも、今日からすぐにできるのが、寝室の照明や寝具など、睡眠環境をととのえること。その一つが”香り”。
なかでもラベンダーの香りは、睡眠をうながすと言われていますが、種類によっては、逆の効果になることもあるようです。
「ラベンダー」芳香成分による効果の違い
「ラベンダー」の香りは、睡眠をうながすことがよく知られており、病院や介護施設でも使われはじめています。
ダイヤモンド オンラインの記事によれば、睡眠薬の常用患者にラベンダーの香りを嗅いでもらったところ、睡眠薬なしでも深い眠りになり、深夜の徘徊もなくなった、との海外の研究結果もあるようです。
ラベンダーの香りの効果については、日本でも研究が進んでいるようで、大学生を被験者とした脳波実験で、ラベンダーの香りをつけたふとんで眠ってもらったところ、普通のふとんで寝たときと比べ、深い睡眠をとれている時間が明らかに増えたとのこと。
ラベンダーの香りが、自律神経に直接はたらきかけ、気持ちがリラックスすることで、睡眠の質が高まるようです。
「ラベンダー」の効果・その芳香成分
アロマオイルやアロマキャンドルなどで使われるラベンダーの香りは、睡眠以外にも、鎮痛効果などさまざまな効果があります。
またラベンダーのアロマオイルは万能精油とも言われ、肌荒れ、日焼け、あせも、虫刺されなど、肌トラブルやスキンケアにもつかわれます。
どのラベンダーでも睡眠への効果が同じようにあるわけではなく、種類ごとに違う芳香成分によって、その効果が異なるようです。
- リラックス効果
・ラベンダーに含まれる「酢酸リナリル」や「リナロール」には鎮静作用があり、自律神経に直接はたらきかけることで、交感神経と副交感神経のバランスを整えリラックスさせ、睡眠の質を高めます。 - 鎮痛・抗炎症作用
・頭痛や月経痛、筋肉痛、神経痛、肩凝りなどの痛みを和らげる効果があります。香り成分である「酢酸リナリル」が、精神を安定させてくれることで、鎮痛効果や鎮静効果につながるようです。 - 消毒・殺菌効果
・ラベンダーオイルに含まれる樟脳(しょうのう)の香りに似た成分「カンファ」には、殺菌・消毒作用があり、皮膚に直接塗ることで、傷口の応急処置にも使えるようです。 - 防虫効果
・ラベンダーの芳香成分「カンファ」には、防虫効果もあり、ラベンダーオイルを布などにふくませてクローゼットやタンスに入れておくと効果的です。
ラベンダーの香りには、交感神経と副交感神経のバランスを整え、リラックスさせる効果があり、アロマオイルとしてお風呂に入れる、枕元にディフューザーを置く、アロマキャンドルなどで使います。
「ラベンダー」ドライフラワーの効果
ラベンダーは、ドライフラワーとしてもよく使われます。インテリアとしてだけでなく、リラックス効果も期待できるのでおすすめです。
ラベンダーの切り花を束にして、さかさにつるしておくだけで、ドライフラワーを簡単につくることができますが、蕾(つぼみ)が残った状態でドライフラワーにするのがポイント!
蕾(つぼみ)の段階でドライフラワーにすることで、香りが長持ちします。
睡眠に効果がある「ラベンダー」の種類は?
ラベンダーには多くの種類があり、含まれる芳香成分によって効果にも違いがあります。
良質な睡眠には、リラックス効果が高いラベンダーが適していますが、植物学上の分類が同一種であっても、産地により抽出される精油の成分組成や香り、その効果効能が異なるようです。
分類についても、現在でも研究が進められており、ヨーロッパ各地で盛んに品種改良が行われたことや、交雑種を生じやすいことから、呼び名や学名はかなり混乱しているとのこと。
園芸書では、イングリッシュ系やフレンチ系などに分類されますが、ウィキペディアによれば、最新では、つぎの3亜種に分類しているようです。
- ラヴァンドラ亜種(ラヴァンドラ節、デンタータ節、ストエカス節)
- ファブリカ亜種(プテロストエカス節、スブヌダ節、カエトスタシス節、Hasikenses 節)
- サバウディア亜種(サバウディア節)
最高級の精油がとれ、高地で育てると高い品質になるとされているのが、もともとフランスで栽培が始まったラヴァンドラ(Lavandula)亜種。
通称、真正ラベンダー、トゥルーラベンダー、イングリッシュ・ラベンダー、コモン・ラベンダーなどと呼ばれているのは、このラヴァンドラ亜種です。
真正ラベンダーやトゥルーラベンダーには、酢酸リナリル(リナリルアセテート)という鎮静作用成分が含まれ、リラックス効果が高いのが特徴。つまり、睡眠のためのアロマとして適していることになります。
「真正ラベンダー」地域によって品質に差がある?
おなじ真正ラベンダー(トゥルーラベンダー)でも、栽培地域によって、その品質や効果に違いがあるようです。
とくに品質が高いと言われるのが、香水の本場・グラースがあるフランスのプロヴァンス地方の真正ラベンダー。
「真正ラベンダー」天然精油100%の特徴
プロヴァンス地方の真正ラベンダーから抽出した天然精油100%の香水をフランスから直輸入しているが、「Perfumerhouse パフューマーハウス」。
「Perfumerhouse パフューマーハウス」公式サイトでは、プロヴァンス地方の真正ラベンダーを水蒸気蒸留したものを、ラベンダートゥルー(Lavender true)の商品名で取りあつかっており、つぎのように説明しています。
フローラル、フルーティーな香りが強く、樟脳のような香りの「カンファ」は弱いので、睡眠時に適しています。
香水の多くは、化学合成された香料を配合することで、価格を低くおさえていますが、Perfumerhouse パフューマーハウスはナチュラルにこだわり、天然精油だけを使っているようです。
◎天然精油100%の香水の特徴
- 合成品では出せない優しい香りがある
- 一般的な香水のような強い刺激がない
天然精油だけで作られた香水は価格が高くなるため、非常に少ないですが、Perfumerhouse パフューマーハウスは調香師が運営しており、厳選した純粋な精油をフランスから直輸入しています。
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