段ボールの棺というと驚くかもしれませんが、TV番組によれば、いま段ボールの棺が話題になっているようです。
棺といえば、木製が当り前。一般的には桐(キリ)、檜(ヒノキ)、樅(モミ)や合板製が多いので、段ボール製と聞いて、ショックを受ける方がいるかもしれません。
木製棺は、安いものは合板で4万円ぐらいから、高いものでは彫刻を施した100万円クラスのものまで様々あり、故人に対する遺族の弔いの気持ちを表す基準にもされてきました。
一方、段ボール棺の価格も、一般の棺とあまり変わらず、10万円ぐらいからだそうですから、なぜ段ボール棺を?と思う方もいるはずです。
段ボール棺は環境にエコだけじゃない!
段ボール棺は、亡くなられた方に失礼、という意見も。
段ボールの棺を作っているメーカーによれば、段ボールの原料は「木の繊維」なので、原料的には同じとの説明ですが。
また、段ボール棺には、木製と変わらない、あるいはそれ以上のメリットがあるようです。
- 見た目は木製と変わらない
- 木製棺にくらべて軽い
- 環境にやさしい
- 火葬時の燃料が半分で済む
TV番組で紹介された棺は、表面を布できれいに覆っていますから、外側からでは、まったく木製の棺と区別がつきません。
また、重さが木製の棺と比べると約半分、15kg程度だそうですから、力が弱くても簡単に持ち上がります。
なんといっても、クギなどの金属類を極力使用しないで作られ、接着剤は植物性のノリを使用し、化学合成のノリを使っていないとのこと。
段ボールの棺そのものが、環境にやさしいこともありますが、さらに、火葬時の燃料も半分で済むそうです。
段ボール棺(エコ棺)を使用する葬儀社は?
段ボールの棺は、「エコ棺」とも呼ばれ、取り扱う葬儀社の数は、年々増加しています。
TV番組でのメーカー担当者の説明では、全国100社ぐらいとのことでしたが、ネットで調べると400社との情報もあり、今後さらに取り扱う葬儀社が増えていくのは確かでしょう。
すでに、10年以上前から使われていたようですが、気づきませんでした。
エンディングノートへ記すべき?
段ボール棺(エコ棺)での葬儀をエンディングノートに記しておけば、環境への気配りを遺族へ伝えることができるかもしれません。
しかし、エンディングノートへ記しても、家族が決めた葬儀社によっては、段ボール棺(エコ棺)の取り扱いが無いことも考えられます。
さらに、遺族の心情的には、当初から桐や檜の棺を想定していた方もいるはず。
亡くなったあと、初めてエンディングノートを開いた時に、”棺はエコで・・・”、などと記されていたら慌てることに。
事前に家族と話し合うべき理由
葬儀をとりおこなう家族にとって、突然、段ボール棺(エコ棺)での葬儀を知らされたら、反対する遺族が出てくることも容易に想像できます。
また、死亡時の年齢、地位や立場によっても、葬儀に対する考えかたは変わるでしょう。
できれば、葬儀の細目についても、規模や予算、そして段ボール棺(エコ棺)のことを含めて、元気なうちに家族と気軽に話し合っておいたほうがいいと思います。
葬儀の費用は段ボール棺だけでは・・・
葬儀の具体的な段取りや費用は、頭の中でいくら考えても前へすすみません。
ネットでいくら調べても、具体的なイメージはなかなかつかめませんから、できれば葬儀社へ直接確認しておきたいところです。
突然の葬儀では、病院が紹介してくれる葬儀社へお願いすることが多いですが、具体的な内容や見積もりは葬儀社の言いなりに。
このようなときの段取りについて、残された家族が困らないように、事前に家族と話し合っておくことも、大事な終活です。
葬儀の料金プランはこまかく聞きにくい?
葬儀の料金プランについて、こまかな詳細を葬儀社へ相談するのは抵抗がある、という方が多いと思います。
とくにこの記事で紹介している「段ボールの棺(エコ棺)」について、いきなり葬儀社へ相談するのは、気持的にも難しいでしょう。
彫刻がほどこされた木製の棺は100万円もしますが、段ボールの棺なら10万円で済みますから、葬儀予算も1ケタ違います。
葬儀社まかせにすると、家族葬のつもりだったのに、広い式場と立派な祭壇で、さまざまな項目が加算され、300万円ぐらいかかったというケースも。
予算がいくらぐらいで、どれくらいの葬儀ができるのか、あらかじめ基準となる目安を知っておくと安心です。
1級葬祭ディレクターが監修している『やさしいお葬式』は、全国対応9,8万円からのお葬式を提案し、お葬式(火葬、一日葬、家族葬)の相談を、全国提供(24時間お問合せ対応)でおこなっています。
『やさしいお葬式』には、葬儀の形態、参加人数などに応じた「定額プラン」がありますので、他の葬儀社と比較検討してみるとよいかもしれません。
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まとめ
葬儀やお墓の簡略化・簡素化が進んでいますが、環境への配慮が込められた段ボール棺(エコ棺)は、このような方向性とは少し違うようです。
葬儀やお墓について、すべてエンディングノートに記すことが良いとは思いません。
エンディングノートの形式にこだわると、自分の思い入れだけに終始して、家族にとっては”ビックリ箱”になってしまうことも。
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