快適な睡眠のための「5つの新常識」とは
日本人の睡眠時間は外国人とくらべて短い、と言われてからかなり年数が経ちますが、残念ながら睡眠の質は悪化傾向に。
NHK「クローズアップ現代」によれば、日本人の平均睡眠時間は、先進国最低レベルの6時間18分で、寝不足による経済損失は18兆円に上るとのこと。
睡眠時間の長さが、直接睡眠の質につながるわけではありませんが、体を横にするだけでも心身がリフレッシュできますから、まずは時間数ということになるのでしょう。
高齢になると睡眠時間はどんどん短くなり、朝は早起きに。不足する睡眠時間は、日中のうたた寝時間でカバー?
もし睡眠時間を8時間ていど確保できたとしても、つねに朝スッキリ起きることができる保証はありません。そもそも、2~3時間程度の短時間睡眠ができる人がいれば、10時間以上眠るロングスリーパーも。
睡眠時間の個人差はかなり大きいようですが、毎日6時間でも、朝スッキリ起きることができて、日中眠くなければ、無理に8時間睡眠を目指す必要はないようです。
睡眠研究の世界的権威と言われる筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)医学博士・柳沢正史氏は、睡眠時間には個人差があるとしたうえで、”日本人は、日中眠くなるのが当り前と思っているが、国際標準では異常”と説明しています。
柳沢博士が「快眠の新常識」として挙げているのが、つぎの5項目。
- 大切なのは寝室の明るさだけでなくリビングの明るさ
- 眠くも無いのにベッドに入るな
- 昼寝は応急措置 ときに逆効果
- ”寝過ぎてだるい”は睡眠不足の証拠
- 朝型・夜型は年齢で変わる
寝室だけでなくリビングの明るさも暗くする
寝室が明るすぎると眠れないのはもちろんですが、就寝前にくつろぐリビングや食堂が明るすぎるのも睡眠のさまたげになるようです。
睡眠ホルモンと呼ばれる「メラトニン」の分泌量は、光の刺激が弱まると脳内で分泌される量が増えますが、リビングや食堂の照明が明るいとメラトニンの分泌が進まないとのこと。
眠くなければベッドに入らないのがベターだけれど
無理にベッドに行っても眠れないし、「寝なくちゃ・・・」というプレッシャーで逆に不眠になったりする、と柳沢博士の説明ですが・・・。
たしかにくないのに無理に寝ようとすれば、ますます頭がさえて悪循環になりがちですが、明日の仕事を考えると、眠らなければなりません。
一度ベッドから出て、眠気が来るまで待ってから横になるのがベターとの説明ですが、そこでの過ごし方も問題。
スマホやTVはNGですし、好きな本を読み始めれば、集中してますます眠れなくなりそう。
柳沢博士は、つまらない論文を読んでいるとあっという間に眠くなるとのこと。同感ですが、つまらない本は開く気も起きません。
昼寝は応急措置 寝過ぎると逆効果
昼寝は、睡眠不足をおぎなうための理想的なルーチンですが、寝過ぎると起きたときに頭がボーッとしてしまいます。
あくまで夜眠ることができなかったときの応急措置とのことですが、一度昼寝の心地よさを体感すると止められません。
昼寝の時間は、午後1時~3時ごろまでに30分以内にとるのがおすすめと言われますが、20分間を少し過ぎた程度で切り上げることがポイントだそうです。
昼寝の時間が20分を大きく超えると、“深い”睡眠になり、脳が再び覚醒するのに時間がかかるため、不快感が残ってしまうとのこと。
”寝過ぎてだるい”は睡眠不足?問題は
休日の朝、”寝過ぎちゃった”と感じることが度々ありますが、これは平日の睡眠がじゅうぶん足りていないから。
問題なのは、きまって月曜日の目覚めが悪いこと。休日の寝過ぎで体調が悪くなるのは、時差ボケと同じような状態になってしまうからだそうです。
休日の起床時刻が遅くなると、睡眠リズムが後ろへズレるために起こる状態で、「社会的時差ボケ」と呼ぶようです。
社会的時差ボケは、休日に寝過ごした分、ふだんより就寝時刻を早くすることで解消できるとのこと。
朝型・夜型 どっちのタイプ?
体質的に、朝型・夜型のタイプがあり、体質だけでなく、年齢的にも変わってくるようです。
ヒトは、平均的に10歳前後までは朝型で、思春期を経て、20代~30代は一気に夜型が進み、その後だんだんと朝型に戻っていくとのこと。
高齢者が早寝早起きなのは、生物学的にも裏付けがあり、若いときに夜型だからといって、悩む必要はなさそうです。
朝型・夜型のタイプは、国立精神・神経医療センターのHPなどの「朝型・夜型質問紙」で、19の質問に答えるだけで簡単にチェックすることができます。
ちなみに、私は、朝型夜型得点:56 点 で、中間型(やや朝型より)との結果でした。
睡眠のためのサプリメント
快適な睡眠のためには、睡眠環境や日常の生活習慣をみなおす必要がありますが、サプリメントをためしてみるのも一つの方法です。
サプリメントを飲むことについては賛否両論ありますが、医療機関で処方される睡眠導入剤のような副作用や依存性の心配をしないですむのが大きなメリットです。
「L-テアニン」「GABA」などの成分を配合したサプリメントは、車の運転などへの影響がありませんから、日中でも安心して飲むことができます。
まとめ
睡眠の新常識がわかったとしても、仕事や家族などの環境を考えると、長年の習慣になっている睡眠リズムを修正するのは簡単ではありません。
ここでは、NHKの番組で紹介された”快眠の新常識”をとりあげましたが、できることから一つづつ積み上げていくことが大事です。
同時に、心身をリラックスさせ、ゆったり落ち着いた気分にさせる働きあがある「L-テアニン」や「GABA」などの配合を配合したサプリメントを続けてみるのも一つの方法です。
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