寝床にいる時間が長すぎると健康リスクに!?床上時間とは

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床上時間(しょうじょうじかん)とは、寝床に入っている時間のこと。かならずしも睡眠中というわけではありません。

高齢になると「早寝早起き」になりますが、寝床につくのが早くても入眠できないまま布団に横になっているだけの時間が長くなります。入眠できなくても、この寝床の中で横になったままでいるときが床上時間。

じつは高齢者の場合、”床上時間が長くなると健康リスクが高まる”との調査結果があるようです。具体的には、死亡リスクが高くなるとのこと。

健康のために6~8時間以上の睡眠時間をとることが推奨されていますが、これは睡眠時間が足りていない若い人へのアドバイス。高齢になると、睡眠時間が短くなるので、若い人とおなじように睡眠時間を確保する必要はないのだとか。

高齢世代の長時間睡眠は健康リスクが高くなる?

極端な睡眠不足は、肥満、糖尿病、高血圧、心疾患、さらには認知症やうつ病などの発症リスクが高まる原因になるといわれますが、これは一般成人のケース。

厚生労働省は、高齢者の睡眠時間について、つぎのような推奨事項を提案しています。

長い床上時間は健康リスクとなるため、床上時間が8時間以上にならないことを目安に、必要な睡眠時間を確保する。
※引用:「健康づくりのための睡眠ガイド2023」高齢者版(案)

高齢世代では、床上時間が長くなると、長時間睡眠による健康リスク(死亡リスク)の方がより強く表れることが、多くの調査結果を解析した研究でわかったようです。

この研究では、7時間未満の短時間睡眠による将来の死亡リスクは1.07倍ですが、8時間以上の長時間睡眠による将来の死亡リスクは1.33倍、と著しく増加したとのこと。

高齢者の場合、短時間睡眠が良いというわけではありませんが、長時間睡眠のほうがさらに死亡リスクが高くなっています。

さらに、9時間以上の長時間睡眠がアルツハイマー病の発症リスクを増加させるとの報告もあるようです。



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床上時間が長くなっても睡眠時間は増えない

長い時間寝床に入っていても、実際の睡眠時間が増えないことは、だれしも体感しているはず。

睡眠時間を増やすために早く寝床に入ると、かえって入眠に時間がかかったり、途中で目が覚めやすくなり(中途覚醒)することで、睡眠の効率が低下してしまうとのこと。

床上時間だけが長くなると、睡眠効率の低下による睡眠休養感(睡眠で休養がとれている感覚)も下がります。そのため、休養をさらに増やそうとして、床上時間がさらに長くなるという悪循環におちいってしまうようです。

長すぎる昼寝で死亡リスクが増加する

高齢になると昼寝の時間が長くなるのは、夜の睡眠不足をおぎなうためだと言われます。床上時間が長くなるばかりで、良質の睡眠時間は逆に短くなっていく。その結果、長時間の昼寝になってしまうということでしょうか。

高齢になると、加齢にともなって生理的に必要な睡眠時間が減少します。さらに睡眠や覚醒リズムをコントロールする体内時計が加齢による影響をうけるため、昼夜のメリハリが低下するようです。

昼夜のメリハリが低下すると、日中の活動量が減少すると同時に昼寝時間が増加します。ここで問題になるのが、昼寝の時間。

30分以上の昼寝を習慣としている人は、昼寝習慣がない人と比べ、将来の死亡リスクが1.27倍に増加。さらに、長い昼寝や昼寝の回数が多くなると、夜間の睡眠の質も低下するため、認知機能の低下リスクも増加するとの報告もあるようです。

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長時間睡眠(床上時間)を改善するには

仕事があれば、自然に昼と夜の生活リズムにメリハリがつきますから、睡眠リズムをととえることはそれほど難しくはありません。

しかし定年後、昼夜関係なく自由時間を過ごしていると、一日の生活リズムが徐々に乱れてきます。これが、良質な睡眠時間が減って床上時間が長くなるキッカケに。

床上時間が長くなったと感じるようなら、生活習慣を見直したほうが良いかもしれません。

  • 床上時間を8時間以内にする
  • 食事や運動などの生活習慣を見直す
  • 寝室の生活環境をととのえる
  • 長時間の昼寝をとらない
  • 寝酒をやめる

現役時代の経験を生かした仕事、軽作業、スポーツ、アウトドアの趣味など、体を動かしながら生活リズムをととのえるのが理想的。

自宅の庭で家庭菜園をやるのであれば、自宅の庭ではなく、レンタル農園を利用するのがおすすめ。一人でコツコツ野菜作りは、数年続けば良いほう。レンタル農園なら、仲間とのコミュニケーションができ、ちょっとしたライバル意識がモチベーションを高めます

お酒を飲まないと眠れない、という人が少なくないですが、寝る前の飲酒は、中途覚醒や睡眠の質を低下させる原因になります。



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まとめ

高齢になると、睡眠時間ではなく「床上時間」が長くなっていくようです。

私自身、夜中に寝床のなかで考えごとをしていたり、足がムズムズしたり、顔がかゆくなったり、理由はなんであれ、だらだらと寝床に入っているだけの時間が長いように感じます。

それでも、なんとなく体調を維持できているのは、週1~2日ペースの畑仕事(山仕事)と散歩のおかげでしょうか。どんなに眠たいときやだるいときでも、体を動かしはじめると自然と生活リズムがリセットできます。

まずは体を動かすこと、そして睡眠環境をととのえること、これが長時間睡眠(床上時間)を改善するポイントでしょうか。



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