バナナはトリプトファン量が少ないのに睡眠の質を高めると言われるのはナゼ?

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バナナは、睡眠の質を高めると言われています。

その理由として、バナナにはトリプトファンが多く含まれているからとの説がありますが、肉類や納豆、チーズなどと比べれば、バナナのトリプトファン含有量はけっして多くはないのです。

それでは、なぜバナナが睡眠の質を高めると言われるのか、その理由を探ってみましょう。

食べ物にふくまれるトリプトファンの量

トリプトファンが豊富な食品をいくつか比較してみましょう。

<トリプトファンを多く含む果物>
※可食部100gあたり

アボカド(生)33 mg
キウイフルーツ(生)14 mg
バナナ(生)10 mg

<トリプトファンを多く含む食品>
※100g中

肉類150~290mg
そば192mg
パスタ150mg
ナチュラルチーズ320mg
納豆240mg

この表でもわかるように、バナナに含まれるトリプトファンの量は、果物以外の食品と比べてそれほど多くはありません。

では、バナナが睡眠の質を向上させる食品としてなぜ推奨されるのでしょうか。まずはトリプトファンが、睡眠にどのように関わるのかを見てみましょう。

睡眠ホルモン「メラトニン」はトリプトファンからつくられる

トリプトファンは、牛乳から発見されたアミノ酸で、睡眠をうながすホルモン「メラトニン」の生成にかかわっています。しかし、メラトニンは、トリプトファンから直接つくられるわけではありません。

トリプトファンは、「セロトニン」と呼ばれる神経伝達物質の材料になります。朝起きるときに「セロトニン」がつくられることで、日中、体を活動する状態にさせたり、ストレスを和らげるなどの働きがあります。

夜になると、この「セラトニン」が、睡眠ホルモン「メラトニン」に変わるのです。

トリプトファンは、健康維持にかかせない必須アミノ酸の一つですが、体内では合成できないため、食品から摂る必要があります。

ただし、トリプトファンを余分に摂取しても、メラトニンがたくさん産生されるということはないようです。

厚生労働省の食事摂取基準によれば、成人の場合、トリプトファンの必要量は、体重1kgにつき 4.0mg。体重50キロなら、200mgが目安です。

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トリプトファンは、短期間に、1日3000~6000mg摂取すると、無気力や吐き気などの症状が報告があり、6000mg以上摂取すると、肝臓に障害が出る恐れがあるようです。

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バナナに含まれる「ビタミンB6」の働き

「セロトニン」がトリプトファンから合成されるためには、「ビタミンB6」が必要になります。

じつは、バナナには「ビタミンB6」が比較的多く含まれています。そのためバナナは、「セロトニン」を生成するのに効率が良い食べ物ということになるわけです。

<ビタミンB6を多く含む食品>
※可食部100g中

かつお0.85mg
まぐろ(赤身)0.76mg
豚ヒレ肉0.54mg
バナナ0.38mg
さつまいも0.26mg

バナナの栄養素とその働き

バナナには、トリプトファンやビタミンB6 のほかにも、ビタミンやミネラル、ポリフェノール、食物繊維、糖質がバランスよく含まれています。

バナナに含まれるこれらの栄養素から、睡眠の質を向上させるだけでなく、腸内環境を改善し、便秘を予防、血糖値の急激な上昇をおさえるなど、さまざまな健康効果が期待されています。

さらに、ブドウ糖、果糖、ショ糖など、消化しやすいものから消化しにくいものまで、いろいろな種類の糖質が含まれており、一緒に含まれる食物繊維が糖質の消化速度をさらに緩やかにしてくれるのも、バナナ効果の特徴です。

睡眠の質を高めるにはバナナはいつ食べるのが良い?

バナナにはさまざまな栄養素がバランス良く含まれており、求める効果によって、食べるタイミングも違ってきます。

スポーツ選手が、試合後、よくバナナを食べているシーンを見かけますが、これは吸収の速い糖質を摂ることで、運動中に使われた筋グリコーゲン(筋肉中のエネルギー源)を効率よく回復させるため。

睡眠の質を高めるなら、バナナに含まれる「トリプトファン」と「ビタミンB6」を同時に摂るタイミングがポイントになります。

「トリプトファン」と「ビタミンB6」によって生成された「セロトニン」が睡眠ホルモンの「メラトニン」に転換されるのは、起床後14~16時間が経過した後から始まるとされています。

つまり、睡眠の質を高めるためにバナナを食べる場合、朝にバナナを食べるのが良いということです。

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まとめ

バナナに含まれるトリプトファンの量は、果物類のなかでは少なくはありませんが、他の食品とくらべると多いとは言えません。

しかし、バナナにはビタミンB6が豊富に含まれており、これが睡眠ホルモンである「メラトニン」を生成する「セロトニン」の産生を助けると考えられます。

またバナナには、ビタミン、ミネラル、食物繊維がバランスよく含まれているだけでなく、手軽に食べることができので、忙しい現代人にとってはとても便利な食材といえます。

セロトニンがメラトニンに変換されるのは、朝起きてから14~16時間が経過した後から始まるようですから、睡眠の質を高めるなら朝バナナ、ということになりそうです。

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