コロナ対策で、子供の学校の送り迎えをする親が増えました。
ある私立小学校では、生徒の送迎をする親のために、学校の敷地の一部を車止めとして開放しています。
そこで気になるのが、自動車保険のこと。
自動車保険の保険料(掛金)は、車の用途によっても変わります。これまで、休日だけ利用していた人が「通勤・通学」で使うようになれば、保険会社への通知が必要になり、保険料が上がることも。
「通勤・通学」とあるように、使用実態の分類上、通勤・通学とも同じ区分に属します。
マイカー通勤でも、こんな質問が。
「マイカー通勤へ変更しましたが、車の使用目的を変更する必要がありますか?」
最近増えている損害保険会社への問い合わせです。
新型コロナウィルスの影響で、これまで車の使用目的が「主に日常・レジャー」となっていた人が、マイカー通勤をするようになったためです。
<自動車保険>使用目的による分類とは?
自動車保険は、車の型式や免許証の色、走行距離などによって保険料が変わりますが、使用目的によっても保険料が変わります。
保険会社によって呼称が多少違いますが、使用目的は次の3つに分類されています。
- 日常・レジャー
- 通勤・通学
- 業務
休みの日しか車を使わないので、「日常・レジャー」で自動車保険に加入したけれど、新型コロナ対策で「通勤・通学」に車を使い始めた。保険料の差額を支払わないといけないのでは?との心配からの質問。
「通勤・通学」が一時的なら保険料は変わらない
東京海上グループ・イーデザイン損保のQ&Aでは、新型コロナウィルスによって、「日常・レジャー」から一時的に「通勤・通学」になったのであれば、使用目的の変更は不要としています。
次のようなケースでは、使用目的の変更手続きが必要になります。
変更手続きをしないと・・・万一の場合
自動車事故が起きたときに、車の使用状況が実際の用途と違う場合、保険金が支払われないこともあるので、要注意!
保険料は、「日常・レジャー」<「通勤・通学」<「業務」のようになっています。理由は、使用頻度と走行距離によるリスクの違いです。
保険料を安くする目的で、正しい申告をしていないと、万一の事故のときに免責となることがあります。
「日常・レジャー」と「通勤・通学」の違いは?
損害保険会社によって、「日常・レジャー」と「通勤・通学」の定義は多少違いますが、基本的には次のようになっています。
●日常・レジャー
・車の利用が、日常の買い物や週末のドライブ、旅行に限られる
●通勤・通学
「業務」に該当しないで、定期的かつ継続して通勤または通学に車を使用している。通勤・通学する本人が運転しないで、家族が送り迎えをする場合も、「通勤・通学」に該当します。
●主に業務用
定期的かつ継続してお車を業務に使用している
※「定期的かつ継続している」とは、年間を通じて月平均15日以上使用している状態です。
チューリッヒ保険会社では、次のように分類していますが、保険会社の基本的なスタンスはほぼ同じです。
<チューリッヒ保険会社の分類表>
分類 | 使用目的 | 概要 ※()内は走行距離 | リスク |
家庭用 | 日常・レジャー | 日常生活において使用する (3000km腸~10000km以下) | 低 |
通勤・通学 | 年間に平均して 月15日以上通勤・通学に使用 (10,000km超~15,000km以下) | 中 | |
業務用 | 業務 | 年間に平均して 月15日以上業務に使用 (年間走行距離 10,000km超) | 高 |
※参考:チューリッヒ保険会社HP
なお、保険会社によっては、上記条件に加えて、「週5日以上」という条件が設定されている場合があるようです。
「通勤・通学」「日常・レジャー」の保険料の違いは?
東京海上グループ・イーデザイン損保のHPでは、つぎの例が紹介されています。
もちろん、型式、無事故等級、年齢条件、走行距離などによって違いますので、具体的には保険料比較サイトや保険会社へ問い合わせてご確認ください。
<使用目的による保険料の違い>
※引用:イーデザイン損保HP
主に日常・レジャー | 38,720円 |
主に通勤・通学 | 38,870円 |
主に業務 | 44,950円 |
※2018年12月1日のイーデザイン損保における保険料例ですが、2020年1月1日付で保険料率が改定になっています。
この例では、「主に日常・レジャー」と「主に通勤・通学」の保険料の違いはそれほど大きくありません。
「通勤・通学」とみなされるケース
「通勤・通学」とみなされる具体例として、イーデザイン損保HPでは次のようなケースを紹介しています。
- 毎日通勤に車を使用しているが、月に2~3日業務にも使っている。
- 買い物やレジャーに車を使用しているが、月平均20日以上子どもの通学と夫の通勤の送り迎えをしている。
- 奥様が、子どもの通学の送り迎えに、月平均で15日以上車を使用している。
「通勤・通学」にあたらないケース
おなじくイーデザイン損保HPの具体例が、こちら。
- 普段は週末の買い物に車を使い、冬の期間だけ通勤に使用している。
- 雨の日だけ子どもを学校に送り迎えするのに車を使用している。
つまり、たまに通勤や通学に使う程度であれば、「主に日常・レジャー」のままで問題ないことになります。
「通勤・通学」のときの駐車場は?
自動車保険については、たまに通勤や通学、あるいは子供の送迎に使うことができても、問題は「職場」や「学校」周辺に駐車場があるかどうか。
とくに子供の学校行事では、学校周辺で駐車スペースを確保しなければなりません。
商店街や駅前と違って、コインパーキングが近くにないことがほとんど。あったとしても、早い者勝ち。
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『特P』と『akippa』は、どちらも国内大手の事業者で、簡単な登録で事前予約ができますから、行事やイベントのときでも安心です。
『特P』または『akippa』の公式サイトで、子供の学校周辺や職場の近くの駐車スペースを検索してみてください。もし駐車場が見つかれば、事前に会員登録しておくと良いでしょう。
まだまだ足りない駐車場
コインパキングや有料駐車場は、住宅地にはまだまだ少ないのが実情です。
一方、学校の多くは住宅地域にあって、周辺で駐車スペースを探すのは大変です。言い換えれば、自宅で空いている駐車スペースを『特P』や『akippa』で貸し出せば、リスク無しで副収入が得られるということになります。
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もちろん駅前の駐車場のような収入はありませんが、住宅地でも月1万円前後の収入は難しくありません。
駐車場は、全国的にみればまだまだ足りません。有料駐車場は、駅前や商店街や繁華街の一角など、収益性の高いエリアがほとんどだからです。
”子供の帰省”や”お客様”など、住宅地のニーズはいろいろありますが、路駐している方も多いですね。まだまだ、駐車スペースが足りないということです。
事業者へ支払う「手数料」を考えると、『特P』で貸したほうが駐車場オーナーにとっては有利です。
駐車スペースが空いている方は、不動産の有効活用にぜひチェックしてみてください。
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