カーシェアリングを投資対象にするリスク

カーシェアリング

シェアリングエコノミーは、個人が使っていない資産を、必要としている人に使ってもらうのが基本です。

たとえば、空き部屋を「民泊」で貸したり、空いている駐車スペースをインターネットのプラットフォームに登録して貸し出すなど。

ホームページの制作やデザイン、ライティングなどを副業的におこなうのも、ノウハウのシェアリングです。

シェアリングエコノミーを大活用!
シェアリングといえば、カーシェアが真っ先に頭に浮かびますが、民泊や駐車場など様々な分野に広がっています。スキルのシェアを仲介するサイトもあり、簡単な家事手伝いからITやWeb関連、クラウドファンディングなど、副業でライフスタイルが変わるかも

自分の所有財産、自分の能力を、必要としている他人に提供することで、お互いの利益になるのがシェアリングエコノミーですが、シェアリングエコノミーの基本を忘れると、とんでもないトラブルに巻き込まれることも。

経営破綻したカーシェアリング事業者・その仕組み

最近、ベンツやポルシェなど高級車専門のカーシェアリング事業者(プラットフォーム)が、経営破綻したようです。

シェアされていた車両は、所有者が普段から使っている車ではなく、カーシェアに供するためにオートローンを組んで購入したもの。

つまり、投資目的で購入した車です。

車両購入者(個人)がオートローンを組んでいますから、本来借入金の返済は購入者がおこなうべきですが、今回のケースではカーシェア事業者が車両の利用者からの収益で返済する仕組みになっています。

さらに、車両オーナーには、毎月1万円ていどの報酬を受けとることができるだけでなく、7年後のローン完済時には、カーシェア事業者がその車両を買い取るというもの。

オートローンを組んだ車両オーナーは、審査に必要な書類を揃えて「オートローン契約書」に捺印するだけですから、こんなおいしい儲け話はありません。

0円投資で高級車のオーナーになって、そこから副収入が毎月入ってくるとなれば、やってみたいと思う人がいても不思議ではないでしょう。

毎月1万円の報酬を、数ヶ月にわたって受取るうちに、2台、3台と増車したくなる心理は理解できます。

ローン会社の審査は?

オートローン契約では、車両を購入する人の審査があり、本人確認書類(免許証など)、年収を証明する書類(源泉徴収票など)、売買契約書などが必要になります。

しかし、銀行系ローンでなく、信販系やディーラーなどでローンを組む場合、審査は緩いのが一般的。

今回のカーシェア事業者の敷地内に詰め込まれた高級車のほとんどが、事故車。貸出中に事故にあったのかもしれませんが、多くは、事故車を安く購入して、修理費を上乗せしてオートローンを契約していたようです。

事故車を100万円で購入して200万円の修理費を上乗せして、合計300万円でオートローンを契約しますが、修理をしなければ200万円はそのまま事業者の手元に残ります。

車検証の初年度登録を見れば、新車か中古車かはわかりますが、事故車かどうかはわかりません。

銀行や信販などのローン会社は、販売業者の見積書があれば、その金額をベースに審査をおこない、購入者である個人の年収などに問題がなければ、審査が通らないことはまず無いでしょう。

すべての手続が、プラットフォームとなっている事業者まかせで完結しますから、購入者本人が車両そのものを確認していなくても不思議ではありません。

オートローン契約は、車両の購入者と金融業者との契約ですから、事業者が肩代わり返済をしなければ、購入者が直接返済することになります。

今回のケースでは、何台もの高級車を購入していた方もいるようですが、オートローンの毎月の返済金額は、10万円超?住宅ローンと変わらない返済額です。

住宅と比べると、1台当たりの金額は小さいですが、返済金額を考えるとかなりの負担になることがわかります。

オートローンの一括返済をせまられることも

オートローン(マイカーローン)は、一般的に、個人が自家用で使用する車両を購入するための融資です。

購入の目的が、自家用以外であった場合、残債を一括で返済するよう求められることがあります。

車両の売却金額で残債を完済できればいいのですが、事故車など車両価値が大きく下がる場合には、残債のほとんどが残ることになります。

毎月、安定収入が得られるはずの投資が、一転、大きな負債だけに。

まとめ

カーシェアリングは、プラットフォームとなる事業者に登録している会員間で、車を共同使用するシステムです。

「カレコ・カーシェアリングクラブ」のように、プラットフォームの事業者が車両を所有するケースと、自分の車両をプラットフォームに登録し、会員間で共同使用するケースがあります。

自分の車両を有効活用するケースでは、シェアリングエコノミーの基本を守り、みずから管理できる範囲内で資産運用をするのがポイントです。

カレコ・カーシェアリングクラブ

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