体内時計は25時間じゃない?狂いをリセットするには・・・

睡眠

体内時計は、体の1日のリズムを整えるのに重要な役割を果たしています。

寝不足で昼間ぼーっとしたり、仕事中に眠くなったりするのは、体内時計のリズムの乱が原因。

この体内時計のリズムのことを「概日リズム」といい、心筋梗塞や不整脈など、循環器系の疾患の発症時刻にも関係しているそうですから、日ごろの生活習慣で整えておくのが、健康管理の秘訣といえそうです。

そのポイントは、やはり睡眠!

<体内時計>1日25時間は間違い?リセットは?

国立精神・神経医療研究所センター精神保健研究所の三島和夫部長によれば、体内時計の周期の平均は、24時間10分とのこと。

25時間説は間違い?

三島部長によれば、体内時計は人それぞれ違い、長い人もいれば短い人もいて、24時間に近ければ、目覚まし時計がなくても朝定時に起きられることになるわけですが・・・。

体内時計が長い人、つまり概日リズムが25時間の人が、朝起きたときにリズムをリセットできなければ、寝不足などの体調不良になってしまうわけです。

逆に、遺伝的に概日リズムが短い人もいるようです。どんどん早寝早起きになって、社会生活に支障がでるケースもあるとのこと。

もともと夜勤に強く睡眠不足にならない人もいるわけですから、一概にすべての人の1日の生活のリズムを日の出とともにスタートさせればいいということにはならないようです。

三島部長によれば、体内時計のリズムの違いは、社会にとって必要な個性とのこと。

たしかに、すべての人が日の出とともに起きることを理想として、同じ時間に同じ行動をとることになったら、世の中が回らなくなりますね。

繁華街も、10時には店じまい?

体内時計の周期がばらばらでも光でリセット

体内時計が、光によってリセットされることはよく知られています。

周期のリズムが、24時間でも25時間でも、光によってリセットされて、1日が同時に始まることになるわけです。

長崎大学大学院の前村浩二氏の論文「生体リズムの乱れを調整する3要素(光、食事、メラトニン)」によれば、体内時計の同調には、480nm(ナノメートル)付近の数千ルクスの光が必要とのこと。

ちなみに、一般的な施設のルクス(照度)は、次のとおりです。

〇学校の教室・体育館:300ルクス
〇商業施設のレジ:750ルクス
〇スーパーマーケット店内:500ルクス
〇デパートの重要陳列棚:1000ルクス
〇デパート・ショーウィンドウの重要部:2000ルクス

一般的な照明では、数千ルクスまでの明るさはありません。

デパートのショーウィンドウのスポットライトがあたる部分で、2000ルクスです。

太陽光の照度(ルクス)

〇晴天午前10時:65,000ルクス
〇晴天昼   :100,000ルクス
〇曇天日出1時間後:2,000ルクス
〇晴天日入1時間前:1,000ルクス
※大阪市立科学館のHP「照度と明るさの目安」から一部引用

つまり、太陽光を浴びるのが、体内時計をリセットするには最適ということになります。

食事による体内時計のリセット

早稲田大学先進理工学部・柴田重信教授は、体内時計のリズムを整えるには、朝食が大切、と説いています。

食事によってインスリンが分泌され、「時計遺伝子」が発現して時計がリセットされるとのこと。

時計遺伝子は、脳の大脳皮質や海馬、肺や肝臓、腎臓などに働いて、体のリズムをリセットしますが、約3万と言われる遺伝子のうち、15%が時間で変動しているそうですから驚きです。

朝食を摂る時間は、朝起きたときではなく、1日で一番長く食べなかった後に摂る食事だそうです。

朝食は、英語で”breakfast”、つまりfast(断食)をbreak(破る)ことが語源とのこと。わかりやすいですね。

メラトニンによる体内時計の調整

メラトニンは、夜その量が増え、昼間減少することが知られています。

メラトニンは、脳内の内分泌器で合成され、血中と髄液に放出されて全身に時刻情報を伝えています。

体内時計は、脳にある視交叉上核(SCN)という部分が支配していますが、メラトニンは脳脊髄液を介して、この視交叉上核に働いて、体内時計をリセットしています。

メラトニンは、アメリカでは、FDA(アメリカ医薬品食品局)によって、サプリメントとして分類され、ドラッグストアでも販売されていて、日本でもインターネットで並行輸入できます。しかし、日本では医薬品の成分とされていて、サプリメントには使われていません。また、厚生労働省では、一般的にメラトニンの催眠作用は弱く、寝る前に服用しても寝つきは若干良くなるものの、不眠症の改善効果は乏しいとしています。

脳の体内時計は末梢臓器の体内時計とも同期している

脳にある視交叉上核(SCN)という部分が支配する体内時計は、アドレナリンなどのホルモンや交感神経を介して、末梢の体内時計と同期しているようです。

つまり、脳の体内時計のリズムが狂えば、臓器の時計のリズムも狂うことになるわけです。

睡眠リズムや食事のリズムは、直接末梢臓器の体内時計に影響を与えて、脳の体内時計にも間接的ですが影響を与えるようです。

つまり、どこかの体内時計が狂えば、体全体に影響が出ることになります。

体内時計の乱れと生活習慣病の関係

糖尿病ネットワークによれば、 東京大学の深田吉孝教授らは、刺激を与えると細胞の中にある体内時計を変化させる新たな遺伝子をみつけたとのこと。

マウスの研究で明らかになったとのことですが、本来とは違うタイミングで食事をとると、肝臓など代謝にかかわる臓器が素早く反応して、これらの臓器の体内時計がずれてしまうそうです。

その結果、体内時計のタイミングが臓器間でずれ、このずれが体に負担を与えるとのこと。

このような体のリズムに合わない食事法が、2型糖尿病をはじめとした疾患や、健康障害の原因になると考えられているそうです。

睡眠の改善法

体内時間をリセットにして、快適な睡眠を確保することは、体調ケアの基本です。

朝の光を取り入れ、きまった時間に食事をするなど、日常の生活習慣を改善するのはもちろんですが、それだけではなかなかリセットできない方もいます。

メラトニンを投与する治療もおこなわれていますが、重症化するまえに、睡眠にケアするサプリメントで生活リズムを取り戻すことをおススメします。

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まとめ

体内時計の1日の時間は、これまで25時間と言われてきましたが、平均は24時間10分との研究論文もあります。

いろいろな体内時計の時間があっても、心身ともに快適に過ごしたいのは共通の願いです。

不眠症のつらさは、実際に悩んでいる人でないとわからないかもしれません。

特に不眠症は、うつの症状の原因にもなりますから、できるだけ早目のケアが大事です。

ピースナイト

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