定年後の株式投資でなぜ失敗するのか?

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”健康でお金に困らない生活を送る”、理想的なライフスタイルですが、長い人生なかなか計画通りにはいきません。

高齢になってからあれこれ考える方が多いですが、カラダのケアもお金のことも、現役を退いてからでは手遅れ。

”明日のことを考えても” ”今がよければ” という時代もありましたが、AI化による労働環境の変化、災害やウィルスの影響など、最低限の備えの必要性を実感します。

前の記事で、株価の暴落は、長いスパンで考えると繰り返し起きていることを説明しました。直近10数年程度の株価推移でみれば、大きく下げたのはリーマンショックぐらいで、その後の災害などでは割と早く回復してきました。

しかし、30年という長いスパンで見れば、大暴落はたびたび起きていて、バブル崩壊後の回復が順調でないことは、こちらの記事の通りです。失われた30年と言われる所以です。

<株式投資>騰落リスクを長期的に見る!安全性は?
新型コロナウィルスの影響で、株価が急落しましたが、長期的に見るとそれほどの下げ幅ではないことがわかります。 しかし、短気売買や老後資金の形成のために投資してきた人にとっては、大きな損失です。生活資金の不足額を補うために、原資を取り崩す...

前の記事では、定年後であっても、カラダが健康なうちは働く、副収入の道を考えることを説明しました。その理由は、収入があれば、投機的な発想が浮かびにくからです。

お金があると運用したくなるのはなぜ?

ある程度まとまったお金があると、なにかで運用しなければ損、という気持ちになります。

物価は長期的に見れば、確実に上がっていきますから、現金で持っていればどんどん目減りしていくのは確かでしょう。さらに消費増税、不安定な生涯年収を考えればなおさらです。

ネットや雑誌には、2~3% の運用利回りは当たり前、との記事があふれていますから、現金や預金で置いておくのが不安になるのはやむをえません。さらに、儲けたいという金銭欲が、食欲、性欲などと同じように、追い打ちをかけてきます。

1000万円も手元にあれば、たとえどんな資金であったとしても、1年もじっと塩漬けにしていられないのではないでしょうか。

そこへ、金融機関の担当者やFP(ファイナンシャルプランナー)などがさまざまな資料と金融商品を持ち込んで、心のすき間に入り込んできます。1000万円以上の預金がある方なら、銀行から頻繁に投資信託などの売込みがあるはずです。

老後資金2000万円は年率2~3%で運用できる?

老後に備えた2000万円の貯えがあれば、年率2~3%の運用で、理論上は、定年後毎月5万円づつ生活費を補うことができます。

私の手元へ毎月送られてくるFPの業界紙にも、老後の資産運用として、相談者へのアドバイス事例が載っています。そのほとんどが、決まりきったように「年率2%程度は期待できる」ことを前提としています。

運用のアドバイスを求められているわけですから、当然と言えば当然ですが・・・。

上昇トレンドのときは、年率3%、4%で運用できるのが当り前の間隔になってきます。そうなると、安全性の高い国債や公社債での運用をリスク性の高い株式などにシフトしていくようになります。

株式の銘柄を分散すれば、リスク分散できるように思われますが、これは老後の生活資金の運用法としては非常にハイリスクです。

手元資金2000万円のうち、最低でも1000万円を現金・預金、500万円をリスクが低い国債・公社債など、残り500万円を株式・投資信託などで運用するのが現実的でしょう。

この場合、国債・公社債などで利回り1%、株式・投資信託などで利回り3%だとしても、2000万円に対する運用利回りは、1%にしかなりません。

もし、ここで500万円を株式・投資信託で損失が出れば、将来の生活設計に大きな支障がでることに。

投資は自己責任だけど・・高齢者への投資商品販売にルールは?

投資は自己責任と言われますが、理解しているつもりでも、いざ損失が出れば証券会社やFPなどのアドバイザーに文句の一つもいいたくなるのが本音です。

NISA導入のときに、投資初心者が増えることを想定して、金融庁の要請により、2013年に日本証券業協会が「高齢顧客への勧誘による販売に係るガイドライン」を策定しています。

投資商品の販売について、75歳以上の顧客への勧誘による販売を慎重におこなうことを決め、「勧誘留意商品」については、役席者による事前承認などのルールを定めています。

この「勧誘留意商品」には、国債・地方債・政府保証債・普通社債、公社債を中心にした安定運用の投資信託などは除外され、面倒な勧誘ルールに縛られずに販売ができることになっています。

上場株式、ETF、REIT、日経平均株価に連動する投資信託なども、この「勧誘留意商品」から除外されていますので、80歳以上でも積極的な勧誘を受けた経験があると思いますが、ぜひとも慎重な判断を。

若いときからの資産形成なら「iDeCo」&「つみたてNISA」

「iDeCo」「つみたてNISA」は、毎月一定額を積み立てるので、現役世代の若い方でも無理せず資産形成できるのが魅力です。

どちらも運用益非課税ですが、「iDeCo」はさらに全額所得控除になりますから、サラリーマンだけでなく、フリーランス方などにもおすすめです。

まとまったお金を一時に投資するわけではないので、長期的にみれば騰落が平均化されることになります。相場が、長期的にも下降トレンドであれば、評価額は実際の投資額と比べてマイナスになります。

しかし、毎月5000円づつなど少額資金で積立できますから、気が付いたときにはかなりの金額になっていることが少なくありません。財布に入れてしまったら、まず貯まることがない金額です。

「iDeCo」と「つみたてNISA」のおもな違いを、簡単にまとめました。

iDeCoつみたてNISA
投資可能期間掛金の拠出は60歳まで
※65歳まで延長予定
非課税期間:最長20年
加入年齢・資格60歳未満の公的年金加入者口座開設の1月1日時点で20歳以上の日本居住者
毎月の最低掛金5,000円以上金融機関によって100円、1万円など
年間の拠出限度額14万4,000円~81万6,000円
※職業などにより限度額に差
40万円
途中引出し原則60歳まで不可いつでも可能
運用益への課税非課税非課税
運用時の優遇税制全額所得控除
投資対象投資信託、預金、保険商品など基準を満たす投資信託、ETF

「iDeCo」と「つみたてNISA」ともに、5,000円~10,000円程度の金額で気軽に運用でき、税制面でも優遇されるのが魅力です。

一般的な投資信託では、購入時に手数料(販売手数料)が必要なケースがありますが、「iDeCo」と「つみたてNISA」は、手数料がかからないのがメリットです。

投資信託のデメリットの一つとして、信託報酬(運用管理費用)の負担が大きいことがよく問題になります。

「iDeCo」と「つみたてNISA」についても、信託報酬が必要ですが、商品によってもかなり差があり、最終的な収支に大きな影響を与えますので、銘柄の選択には注意が必要です。

また、「iDeCo」では、加入時に国民年金基金連合会への「加入時手数料」として2,829円(税込)、「運営管理手数料」などがかかります。

「iDeCo」「つみたてNISA」の各種手数料負担を勘案すると、ネットの運用益がマイナスになる可能性も少なくありません。

ただ、財布に入れてしまうと、いつの間にか消えてしまう金額ですが、長期間の積立てで、気づいたら以外な金額になっている喜びが大きいことは確かです。

現役を離れたら無理な投資はしない

退職金など、まとまったお金が入ると、つい気が大きくなってしまいます。

はじめのうちは、手堅く運用することを考えていても、途中から投資金額が増え、損失が出ればそれをカバーするためにさらに深みにはまります。

投資に失敗した人が、経験談を語ることは少ないのが現実です。私自身、バブル崩壊後、投資家を募り投資組合を設立して運用に失敗しました。相場が下げ止まらなかったのです。

テクニカルの投資手法にも限界を感じ、個人所の有株式も塩漬けのまま。

「iDeCo」などでの堅実な積立と、元気なうちは仕事をする、これに尽きるかもしれません。シェアリングエコノミーには、副収入のヒントがたくさんありますから、ぜひ参考にしてください。

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