「ワキガ」と「ニキビ」、じつは「水虫」も、それぞれ別の症状で原因も違うはず、と思いたいところですが、意外なところに共通点が・・・。
この3つは、皮膚つながりでなんとなく理解できそうですが、「食中毒」にも関係があるとなれば、なぜ?との疑問がわきてきます。
じつは、これらの症状に共通のキーワードが、「黄色ブドウ球菌」です。
「ワキガ」などの皮膚疾患と食中毒の原因菌!黄色ブドウ球菌とは?
ワキガのニオイは、汗そのものに含まれるアンモニアなどの他に、皮膚の常在菌が汗に含まれるタンパク質や老廃物などを栄養分として分解するときに発生する物質が原因と言われます。
代表的な常在菌の一つが、黄色ブドウ球菌です。顕微鏡で見ると、ブドウの房のような形をしていることから、ブドウ球菌と名前が付けられたようです。
黄色ブドウ球菌は、動物の皮膚や腸管、喉や鼻の中などにすんでいる常在菌の一種で、ふだん悪さをすることはありません。
しかし、常在菌のバランスがくずれると、病原性が強い黄色ブドウ球菌が増殖して、皮膚炎などさまざまなトラブルの原因になります。
黄色ブドウ球菌が繁殖するのは洗いすぎ?
黄色ブドウ球菌はアルカリ性を好むので、洗いすぎなどによって皮膚がアルカリ性に傾くと増殖をはじめます。
常在菌のバランスをとっているのが、角質層に棲んでいる表皮ブドウ球菌ですが、角質層が壊されることで表皮ブドウ球菌を減らしてしまうことになります。
表皮ブドウ球菌の働きについては、東京医療保険大学のヘルスケアコラムで、次のように解説しています。
表皮ブドウ球菌は汗(アルカリ性)や皮脂を餌にグリセリンや脂肪酸を作り出します。脂肪酸は肌を弱酸性に保ち、抗菌ペプチドを作り出すことで、黄色ブドウ球菌の増殖を防ぎます。
表皮ブドウ球菌が、皮膚を弱酸性を保つ働きをしているわけですが、同じブドウ球菌でも、アルカリ性を好む黄色ブドウ球菌とは働きがまったく違います。
また、表皮ブドウ球菌は、グリセリンを出すことで、皮膚のバリア機能を保つ役割があるとのことですから、洗いすぎによって角質層を痛めないようにすることが、皮膚トラブルを起こさないポイント。
黄色ブドウ球菌によって引き起こされる皮膚トラブルについては、「ワキガ」や「ニキビ」だけでなく、「水虫」も同様です。
アルカリ性の石鹸を使って洗いすぎると、水虫が悪化すると言われますが、黄色ブドウ球菌の性質がわかれば納得です。
黄色ブドウ球菌は食中毒の主役
黄色ブドウ球菌が、食中毒の原因になることはよく知られています。
毎年のようにニュースで話題になりますから、よく分かっているつもりですが、黄色ブドウ球菌が原因の食中毒があとを経ちません。
理由は、熱湯で消毒したつもりでも、黄色ブドウ球菌が作り出した毒素は分解されないだけでなく、他の細菌と比べると塩にも強いからです。
東京都福祉保健局のHP「食品衛生の窓」によれば、おにぎりや寿司などの加工食品だけでなく、菓子類などさまざまな食品が原因になるようですから、やっかいです。
潜伏時間は30分~6時間(平均約3時間)で、おもな症状は、はき気、おう吐、腹痛。下痢をともなうこともあり、高い熱がでることは少ないようです。
「黄色ブドウ球菌」薬用成分の殺菌力のテストにも使われる
熱湯にも塩分にも強い黄色ブドウ球菌は、殺菌作用のある【薬用】成分のテストによく使われます。
こちらは、皮膚トラブルのひとつ「ワキガ」のデオドラント商品の開発段階での検査結果ですが、強力な殺菌作用があることがわかります。
※【薬用】チュラリアの公式サイトから引用
使われている薬用有効成分は、「シメン-5-オール(イソプロピルメチルフェノール)」。
ほとんどの【薬用】のデオドラント商品に配合され、殺菌力の効果を裏付けています。その殺菌力の実際の数値が、こちらです。
6時間後には、黄色ブドウ球菌の数が大きく減少し、24時間後にはほどんどが死滅しています。
【薬用】チュラリアにかぎらず、ワキガにケアするデオドラントは、正しく使うことで1日快適に過ごすことができる理由が分かります。

ワキガは、食事や日常の生活習慣を変えることでも改善しますが、デオドラントを正しく使うことで、さらにニオイを気にしないで快適に過ごすことができるようになります。
また、黄色ブドウ球菌は、他の皮膚トラブルの原因にもなりますから、洗いすぎには注意したほうが良さそうです。


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