睡眠不足のときに、風邪をひいたときのような微熱がでることがあります。もしかしたら、「心因性発熱」かもしれません。
平熱が36度ぐらいなのに、37.1度も熱があると、”風邪を引いたかも” ”もしやコロナ?”なんて心配になりますが、発熱の原因が風邪などのウィルスによるものではないので、風邪薬を飲んでも治りません。
ときには、38度ぐらいまで上がることもあるようですから、これが毎日続くと日常生活にも支障がでてきます。
睡眠不足によって起こる「心因性発熱」
風邪でもないのに、睡眠不足のときに熱がでるのは「心因性発熱」かもしれません。
睡眠不足のときに起こる発熱は、ストレスによる自律神経の乱れが原因と考えられます。ストレスによって、交感神経の働きが活発になり、自律神経のバランスが崩れ心因性発熱が起こるようです。
「心因性発熱」は、仕事や職場での人間関係などの心理的なストレスが原因で、交感神経の作用によって体温が上昇するものなので、解熱鎮痛剤が効かないようです。
心因性発熱では、不眠症や鬱(うつ)の症状をともなうことがありますが、睡眠不足によってストレスがますます溜まるという悪循環に陥ります。
精神的ストレスは、睡眠不足や不眠症の大きな原因の一つですが、寝不足が続くと、日中眠たくなったり、作業に集中できなくなるだけでなく、心因性発熱や血圧の上昇など、健康へ影響をあたえる症状がでるようになります。
とくに、うつの症状は治すのが難しいので、たかが睡眠不足と侮ってはいけません。また太りやすくなるため、メタボによる生活習慣病の心配も。
睡眠不足のときに”熱っぽい”と感じたら、「心因性発熱」かもしれません。
睡眠不足によって起こりやすい病気
睡眠不足になると、心身が十分回復することができないため、生活習慣病などのリスクが高くなることがわかっています。
血圧が高くなったり、太りやすくなるのは、つぎのような病気などのスタートラインに立っていると考えていいでしょう。
- 糖尿病
- 高血圧
- 脂質異常症
- 心筋梗塞・脳血管疾患
- 免疫力の低下
- うつ病
厚生労働省「e-ヘルスネット」によれば、入眠困難や中途覚醒・早朝覚醒など不眠症状のある人では良眠している人に比較して糖尿病になるリスクが1.5~2倍になることが知られているとのこと。
「心因性発熱」の治療法
「心因性発熱」は、睡眠不足や疲れなどのストレスによって交感神経が活発化することが原因と考えられています。そのため、風邪などで処方される解熱鎮痛剤では熱が下がりません。
「心因性発熱」では、ストレスを軽減するための「心理療法」、交感神経の緊張を和らげるリラクゼーション「自律訓練法」、物事への考え方を変えて問題解決を目指す「認知行動療法」により、精神的なストレスをやわらげる治療が中心になります。
さらに不眠症では、睡眠導入剤が処方されることがあるようです。
「心因性発熱」まず睡眠不足を解消!
「心因性発熱」は、ストレスによる自律神経の乱れが原因と考えられます。
専門クリニックの治療では、その人の個別のストレスをいかにして解消するかが治療のポイントになりますが、自分でできる対策として効果的なのが、睡眠不足の解消です。
ストレスによって、睡眠中でも交感神経の働きが活発になれば、自律神経のバランスが崩れ、心因性発熱が起こります。
つまり睡眠中、副交感神経のはたらきを優位にし心身をリラックスすることで、交感神経の働きが抑えられ、自律神経のはたらきが整えられることになります。
根本的なストレス解消をすぐにできるわけではありませんが、睡眠の質を上げるために、今日からできる環境づくりを紹介しておきます。
- 就寝前にスマホ・PC操作をしない
- 朝起きたら日光を浴びる
- 寝る前に飲酒・カフェインは控える
”夕食や入浴を早めにすませる”ことも効果がありますが、いそがしい現役世代にとっては、続けるのが難しい生活習慣です。
今日からすぐにできることを始めるのが一番ですが、なかでも大事なのが朝の目覚めから1日のリズムをつくること。朝一番に日光を浴びて、体内時計をリセットしましょう。
できれば、寝る部屋を安眠に適した環境にととのえておきましょう。部屋を暗くするのはもちろんですが、大事なのが「香り」です。
安眠系のアロマオイル(精油)を活用する
アロマオイルは、室内空間を演出したり、美容やマッサージ、虫よけなど、さまざまな目的で使われますが、しっかりと睡眠をとりたいときにも効果的です。
安眠系精油のアロマのなかでも、香水の本場フランスの調香師が睡眠のためにブレンドしたのが、Perfumerhouse(パフューマーハウス)の「ドリームブレンド」です。
ラベンダー、オレンジスイートなどの100%精油(エッセンシャルオイル)を使っていますから、人工香料のような強い刺激や持続性はありませんが、自然な奥深いやさしさがあります。
Perfumerhouseの公式サイトには、100%天然精油を調香したフレグランスがいろいろありますので、香りの好みやシーンに合わせて探してみてはいかがでしょう。
安眠のための寝具
ベッドや布団、枕や寝巻きなどの寝具は、自分が気持ちよいと感じるものを使いましょう。高級な素材や高価な寝具が、かならずしも自分の感触に合うとは限りません。
高級な羽毛布団だと、軽すぎて落ち着かないという人もいます。私も、ある程度重さがない布団だと落ち着かないタイプです。貧乏性?
枕は、もっともこだわりたいアイテムです。枕の高さや硬さはもちろんですが、寝返りをうったときの頭の位置など、実際に試してみないとわかりません。
エンゼルスの大谷翔平選手が、体調管理のためにもっともこだわっているのが「睡眠」だそうです。すくなくとも1日10時間以上は睡眠をとるようにしているそうですが、なかでも重要なアイテムが「枕」で、「西川のオーダーメイド枕」を使っているそうです。
良質な睡眠をとることは、充実したライフスタイルや健康的な生活を送るためにもっとも大切な生活習慣です。
もし、睡眠が足りていないと感じたら、良質な睡眠のためにプラスになることならなんでもよいので、できることから一つ一つ積み上げていくと良いでしょう。
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