皮膚は、2段階の仕組みで、外部刺激からカラダ内部を守っています。
免疫能力がすでに備わっている異物の侵入であれば、免疫細胞がただちに異物を攻撃しますが、未知の異物にたいしては免疫細胞の反応が遅れ、症状悪化の原因になります。
皮膚の老化でも、このランゲルハンス細胞の数が減少することで、異物の情報伝達が遅れるため、異物がそのまま体内に入り込み、健康被害が起こることになるわけです。
年齢とともにスキンケアが大事、とよく言われますが、単に外見だけの問題ではないようです。
<スキンケア>免疫力のカギを握るランゲルハンス細胞
カラダの状態は肌に表れるといいますが、肌の状態がカラダ全体の健康を守る免疫機能にも影響をあたえることにもなるわけです。
その免疫機能のカギを握っているのが、表皮にあるランゲルハンス細胞です。
ランゲルハンス細胞とは
ランゲルハンス細胞は、表皮全体の細胞数の2~5%を占めていて、外部からの異物の侵入を監視する見張り番のはたらきをしています。
樹状細胞とも呼ばれるように、樹の枝のような突起を張り巡らして、皮膚だけでなく外気に触れる鼻腔、肺、胃、腸管などに存在して、外部からの異物の侵入を監視しています。
骨髄で作られますが、胎児期に表皮に移動したあとは、成熟したランゲルハンス細胞が分化を繰り返すことで、表皮でそのまま維持されるようです。
ランゲルハンス細胞のはたらき
ランゲルハンス細胞は、外部からの異物を取り込むと、リンパ器官へ移動します。
リンパ器官の免疫細胞であるT細胞やB細胞に、異物の情報(抗原)を伝えることで、T細胞やB細胞が活性化され、異物を攻撃することになります。
高齢になると、悪性腫瘍になる人が増え、感染症が重くなるのは、免疫機能の低下が原因ともいわれますが、老化によるランゲルハンス細胞の減少も関係しているようです。
酸化に弱いランゲルハンス細胞
ランゲルハンス細胞は、皮膚の表面近くにいて、外部からの異物の侵入を監視していますが、酸化に弱い特徴があります。
皮膚の表面は、汚れや皮脂の酸化によって酸性が強くなりますが、ランゲルハンス細胞にとっては、酸化は大敵!
ランゲルハンス細胞の外側をおおっている脂質が酸化してしまい、防御機能を十分発揮できなくなってしまうからです。
角質層のバリア機能が衰えは、ランゲルハンス細胞が減少する原因になりますが、その結果、免疫機能のはたらきが悪くなり、さまざまな健康トラブルが起こるわけです。
清潔な肌と保湿がポイント
ランゲルハンス細胞の機能を十分活かすためには、角質層のバリア機能を正常に保つ必要があります。
肌は皮脂膜によって保護されていて、健康な肌は、pHが4.5~6.0の弱酸性です。
しかし、皮脂が酸化すると過酸化脂質に変化し、カブレや皮膚炎、湿疹の原因になり、ランゲルハンス細胞の機能も弱まります。
さらに、皮膚のバリア機能を保つために必要なのが、保湿です。乾燥すると肌はアルカリ性に傾きますが、これもまた黄色ブドウ球菌やアクネ菌が最も繁殖しやすい環境なので要注意!
肌を清潔にして保湿を心がけることで、皮膚のバリア機能を保つことが、スキンケアと同時に免疫力を高めることになるようです。
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